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「Advanced ATAC セミナー2004東京」開催記者発表

「Advanced ATAC セミナー2004東京」開催

ATACセミナー東京実行委員会
東京大学先端科学技術研究センター
香川大学電子情報支援技術研究センター

Advanced ATACセミナー2004東京 開催のご案内

先端科学技術で住みやすい未来の暮らしを創造するには?
― ICT(情報通信技術)・AT(障害のある人のための支援技術)・Human(人)の共存によるUD(ユニバーサルデザイン)社会の構築に向けて―

 歳をとり,重い障害のためベッドの上で生活するようになっても,ただ介護されるだけの生活ではなく,パソコンを使って自分の好きな本を読み,時には人とコミュニケーションを楽しむ人生は素敵です。人が生きていく上で,自分の意思で生活できることが保障されることは誰もが望むことに違いありません。テクノロジーはそのことを支える上で大きな役割を果たすと考えられています。

 インターネット,ICタグ,ウェアラブル・コンピュータ,情報家電など,ICTがユビキタス社会を実現しようとしています。バーチャルリアリティ技術やロボットも我々の未来の生活では当たり前のものになるに違いありません。しかし,これらの先端技術の恩恵を誰もが受けられるのでしょうか?また,これらの新しい技術がもたらす便利な社会の実現が果たしてすべての人々にとって文句なしにバラ色の未来なのでしょうか?この新しい社会が高齢者や障害のある人の生活に何をもたらすか不安や疑問を感じる人も多いのではないかと思います。

 先端技術をもとにした製品はそれだけで多くの人の生活を便利にしてくれます。それにUD機能を付加すれば軽い障害のある人や高齢者にもそのメリットが広がります。しかし,ただそれだけで誰もがいつでも自分の意思を最大限に発揮できる社会の実現につながるとは思えません。ATの組み合わせ,人による支援,環境整備などUD社会の構築にはより広い視点が必要です。

 このセミナーでは,先端技術とその周辺の課題(社会インフラ整備,法整備,医療・福祉・教育との連携,利用者の意識等)を整理し,未来社会の青写真を描いてみることにします。その青写真について,意見を交わす中でこれからのあるべき姿を論じ合うことがこのセミナーの目的です。この社会の実現には広い分野から様々な種類の技術を持った人が集まる必要があります。参加者各自の知識や技術シーズがどのように役立つのかを考える1つのきっかけの場になればと思います。

開催日時

2004年7月17日(土) 13:00~17:00 (受付開始12:00) 17:30~ 懇親パーティ
2004年7月18日(日) 09:30~16:00 (受付開始09:00)



開催会場

東京大学大講堂(安田講堂)
〒113-8654 東京都文京区本郷7-3-1



主催

ATACセミナー東京実行委員会
  東京大学先端科学技術研究センター・バリアフリープロジェクト
  香川大学電子情報支援技術研究センター



ご参加費用

15,000円(6月30日付入金までの事前申し込み,あるいは前売り券は12,000円)
*懇親会に参加される方は別途5,000円が必要です。



定員

1,000人(定員になり次第締め切らせて頂きます)



プログラム

7月17日(土) 「人と技術の楽しい関係とは?」

12:00 ~ 13:00 受付

13:00 ~ 13:30 Opening Session

「先端技術でUD社会を実現するためのプロジェクト」
           福島智(東京大学)・中邑賢龍(香川大学)

  障害があっても自立した生活を送れる社会の実現を先端技術が後押ししています。先端技術の専門家だけでなく障害当事者も参加した研究プロジェクトが進行しています。


13:30 ~ 15:00 Session1:パネルディスカッション

「先端技術で出来そうなこと,出来そうでないこと,出来なくなりそうなこと」
           伊福部達(東京大学)・中野泰志(東京大学)・
            畠山卓朗(星城大学)・中邑賢龍(香川大学)

 ICT関連技術の進化とともに我々の生活は大きく変わります。それは高齢者や障害のある人など生活に不自由を感じる人も例外ではありません。ここでは,工学者と障害・福祉臨床で技術利用を支援する研究者が示す青写真と,そこで繰り広げる議論を通じて,課題を整理してみます。

15:00 ~ 15:30 休憩

15:30 ~ 17:00 Special Session:対談

「宇宙時代の知性?知的地球時代から知的宇宙時代へ」
           小松左京(作家)・福島智(東京大学)

 あの「日本沈没」の伝説の人,日本を代表するSF作家小松左京氏が安田講堂に来襲!迎え撃つのは,東京大学初の障害者教員であり,そして世界初の盲ろう者の大学教員でもある東大先端研バリアフリー分野の福島智助教授。この2人がそれぞれの宇宙的視点からテクノロジーの進歩と未来について談論風発!

17:30 ~ 懇親パーティ:東京大学「中央食堂」(安田講堂地下)



7月18日(日) 「 我々が目指す未来技術とは?」

9:00 ~ 9:30 受付                        

9:30 ~ 10:20 Session2:講演

「e-AT(電子情報支援技術)の最前線」(消えるATと生まれるAT) 中邑賢龍(香川大学)

 我々の身近にある情報通信技術を利用した製品は,障害のある人のために特別な技術を開発することなく,多くの人の生活を便利にしています。その一方で,新しい技術に対応した特別なATの開発が必要となっています。


10:30 - 12:00 Session3:講演

「HCI研究の最前線」(仮題) 廣瀬通孝(東京大学)

 バーチャルリアリティをはじめとするHCI(Human Computer Interaction)研究の最前線は?その研究は,高齢者や障害のある人の生活にどのように貢献できるのでしょうか?

12:00 ~ 13:00 休憩

13:00 ~ 14:30 Session4:講演

「ユビキタス・コンピューティングが実現するユニバーサル社会」 坂村健(東京大学)

 「ユビキタス」とはどこにでもあるという意味。その後ろにコンピューティングをつければ、どこでもコンピュータである。どこでもコンピュータがある社会になれば、必然的にそれは誰でもが使えないと困る。「いつでも」「誰でも」「どこでも」コンピュータが使えるユビキタス・コンピューティングによって健常者と障害者、専門家と非専門家の区別なく、コンピュータの恩恵を享受できるユニバーサル社会が実現できる。ユビキタス・コンピューティングとユニバーサル社会の関係についてお話する。

14:30 ~ 15:00 休憩

15:00 ~ 16:00 Closing Session

「技術の素晴らしさ・人の素晴らしさ」 福島智(東京大学)

 盲ろうの人との通訳を介したコミュニケーション,機械を介したコミュニケーション。このデモンストレーションを通して,人とテクノロジーの役割を考えてみます。



参加登録

http://www.bfp.rcast.u-tokyo.ac.jp/atac/ 詳しくは,ホームページを参照下さい。



本セミナーに関するお問い合わせ

ATACセミナー東京実行委員会
〒106-0032 東京都港区六本木4-2-20-209
TEL:090-4335-3413 (10:00 - 17:00 土日・祝日を除く)
FAX:03-5452-5070, e-mail:ad-atac@mbn.nifty.com

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