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東京大学大学院新領域創成科学研究科 健康スポーツ科学寄付講座の設立記者発表

東京大学大学院新領域創成科学研究科 健康スポーツ科学寄付講座の設立

  このたび、新領域創成科学研究科に中高年の健康増進を運動・休養・栄養の観点から科学的に追求し、成果を社会に積極的に還元することを目的とした「健康スポーツ科学寄付講座」を設立いたしました。

1.寄付講座設立の趣旨

  高齢化社会におけるクオリティ・オブ・ライフ(QOL)を高める上で、個人が身体を自由に活動させることの価値が注目されているように、高齢者も受動的な福祉に甘んじることなく、積極的な生き方や活動に取り組むことが求められるようになってきています。東京大学におけるトップアスリートの養成を目的としたスポーツ科学から生まれた成果を中高齢者に適用し、スポーツを通じて中高齢者が健康で生き生きと生活できる社会を築くため、スポーツ工学、スポーツ栄養学、生命科学などの科学的根拠に基づいた健康科学・スポーツ科学に関する研究を行うことを目的としています。
  東京大学では千葉県検見川総合運動場にある運動施設の一部を柏IIキャンパス(柏市柏の葉)に移転する予定にしています。新領域創成科学研究科では、その運動施設と連携し、身体活動を通して健康増進を総合的に研究する生涯スポーツ健康科学研究センター(注1)を設立することを計画しており、将来、本寄付講座はその一部をなるものです。


2.寄付講座の研究内容

  中高齢者の健康増進方は個人差が大きく、統計的な手法を用いた平均的なメニューでは対応しきれません。個々の健康状態にあった運動や食生活の科学的指導法は確立されておらず、現状は試行錯誤的で指導者の経験に基づいているといわざるを得ません。運動を行う施設、効果的な運動と休養メニュー、スポーツ栄養学の見地からの科学的な食指導などを複合的に総合した健康管理手法を研究開発し、それを実現するためのビジネスの創出も目指します。


3.客員教員、設置場所、設立日

客員教授    大谷  勝(注2)
客員助教授  福崎千穂(注3)
客員助手    川田茂雄

設置場所 : 東葛テクノプラザ(注4)
設立日 : 平成16年8月16日(期間5年間)


4.寄付者、寄付金額

味の素株式会社 海外食品・アミノ酸カンパニー
寄付額 : 5年で2.5億円、初年度5千万円


注1) 生涯スポーツ健康科学研究センター
検見川総合運動場の運動施設の一部を柏IIキャンパスへ移転するにあたり、生涯スポーツ健康科学研究センターの設立が構想されていますが、実現はしていません。新領域創成科学研究科では、まず、研究科内措置としてセンターを設立したいと考えていますが、時期や組織は未定です。

注2) 大谷 勝 (おおたに まさる) の略歴
[最終学歴] : 東京大学大学院総合文化研究科 広域科学専攻生命環境科学博士課程修了
[学位] : 博士(学術)  (東京大学)
[専門] : アミノ酸スポーツ栄養学
平成16年9月1日  東京大学客員教授予定

注3) 福崎 千穂 (ふくさき ちほ) の略歴
[最終学歴] : 東京大学大学院教育学研究科 体育科学コース博士課程単位取得退学
[学位] : 博士(教育学)  (東京大学)
[専門] : 運動生理学、発育発達学、健康科学
平成16年9月1日  東京大学客員助教授採用予定

注4) 東葛テクノプラザ(千葉県柏市柏の葉5-4-6)
東葛テクノプラザは、千葉県が県内中小企業の総合産業支援施設として平成10年に建設したもので、財団法人千葉県産業振興センターが管理運営を行っています。千葉県内企業の技術力や研究開発力の向上、新産業の創出やベンチャー企業の育成支援を目的としています(以上、東葛テクノプラザのパンフレットから抜粋)。東京大学柏キャンパスは建設途上にあり寄付講座の設置スペースを確保できないので、寄付講座は東葛テクノプラザの貸研究室に入居し、産学連携に基づいて研究成果を事業化する活動を行っていきます。

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