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放射性同位元素の放射線管理区域外での発見について記者発表

放射性同位元素の放射線管理区域外での発見について

医学部附属病院研究棟における管理区域外からの放射性同位元素の発見について

  11月16日(火)午後5時30分頃、東京大学医学部附属病院東研究棟2階のアレルギー・リウマチ内科研究室において研究用の試料を保存するための冷凍庫を整理・点検中、細胞培養用の培地と思われる液体を入れた15ccの遠心管4本が発見された(「3 H 9/8」「3H thymidine 9/17 ‘87」との側面書き込みがあった)。誰が置いたかは不明であった。これらの遠心管を調査した結果、放射性同位元素であるトリチウムを含んでいることが確認された。さらに慎重に周辺の測定等を行い、その結果を、18日、本学アイソトープ総合センターを通じて文部科学省に報告した。本日(19日)、文部科学省科学技術・学術政策局原子力安全課放射線規制室の放射線検査官2名による立ち入り調査が行われた。
  なお、このトリチウムの出す放射線(ベータ線)のエネルギーはきわめて弱いため、遠心管により完全に遮蔽され、管理区域外であっても、放射線外部被曝の可能性は無い。また、遠心管のふたは密閉されており、冷凍庫内に凍結保存されていたことを考えると、内部被曝の可能性も無い。現在、これらの遠心管は、放射性同位元素共同研究施設の放射線管理区域内にあるRI中央研究室貯蔵室の冷凍庫内に保存している。

 

コメント
   医学系研究科長・医学部長 廣川信隆および医学部附属病院長 永井良三

  このたび、東研究棟の放射線管理区域外の研究室冷凍庫内に保管されていた1987年9月の日付のある遠心管から、少量の放射性物質(トリチウム)を含む溶液が凍結状態で発見されました。人への放射線被曝の可能性は全くありませんが、管理区域外で放射性物質が発見されたということは、まことに遺憾です。
  今後、研究用放射性物質の管理をさらに徹底するとともに、研究室におけるサンプルの点検と整理を行うよう研究者を指導してまいります。

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