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超強磁場中性子星の巨大フレア:日本観測陣の貢献研究成果

超強磁場中性子星の巨大フレア:日本観測陣の貢献

○日 時: 4月27日 (水) 14時00分 ~ 15時00分 (日本時間)
             (記事解禁日本時間 4月28日 (午前) 2時00分)

○会 場: 東京大学理学部1号館3階 336号室 地球惑星科学専攻講義室

○内 容: 超強磁場中性子星の巨大フレア:日本観測陣の貢献

1:研究の背景 河合誠之 (東京工業大学)

2:スウィフト衛星の観測 高橋忠幸 (JAXA宇宙科学研究本部)
田代信 (埼玉大学)

3: 電波観測(野辺山ほか) 坪井昌人 (国立天文台)
宮崎敦史 (上海天文台)

4: ジオテイル衛星の観測 寺沢敏夫 (東京大学)

○方 法:
(1) 記者会見
(2) ホームページにて、説明文を一般むけ公開
http://www-space.eps.s.u-tokyo.ac.jp/PR/050428/index.html
    公開日時: 日本時間 4月28日(木) 午前7時00分を予定

○補 足:
 現段階での説明文等を以下のページで報道関係者向けに仮公開します。
(現在工事中のため、4月26日午前9時を予定。)
http://www-space.eps.s.u-tokyo.ac.jp/PR/050428/kari.html
内容は仮公開後も更新する可能性がございます。ご了承ください。

○お問い合わせ先

  発表内容に関して。(各項目へは上記WEBからリンクを張る予定です。)
(概要説明)
   河合誠之  東京工業大学 大学院理学研究科
       E-mail: nkawai@phys.titech.ac.jp
       電話/FAX兼用:03-5734-2390 (オフィス)

(スウィフト衛星)
高橋忠幸 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究本部
Email:takahasi@astro.isas.jaxa.jp
      電話:042-759-8542 (オフィス)
      FAX :042-759-8546 (オフィス)

田代信 埼玉大学理学部物理学科
Email:tashiro@phy.saitama-u.ac.jp
      電話:048-858-3371 (オフィス)
      FAX :048-858-3371 (オフィス)

(電波観測)
坪井昌人 国立天文台野辺山宇宙電波観測所
Email: tsuboi@nro.nao.ac.jp
       電話:0267-98-4382 (オフィス)
      FAX :0267-98-2884 (オフィス)

(ジオテイル衛星)
   寺沢敏夫  東京大学 大学院理学系研究科
       E-mail: terasawa@eps.s.u-tokyo.ac.jp
       電話:03-5841-4582 (オフィス)
      FAX :03-5841-8321 (オフィス)

【発表の概要】

2004年の末に、いて座の方向にある軟ガンマ線リピーター SGR 1806-20 と呼ばれる天体に巨大フレアが発生し、日米共同の磁気圏観測衛星ジオテイルをはじめ、日本が参加しているガンマ線観測衛星スウィフトなど数多くの人工衛星を襲いました。このガンマ線の強度は、人工衛星による観測が始まって以来最大のもので、放射源が3万光年を超える距離にあることを考えると、そのエネルギー放射率は瞬間的に天の川銀河のすべての星の光の合計の数百倍という驚異的な値に達したものと推定されます。この莫大なエネルギー放射のメカニズムは、まだ完全には明らかになっていませんが、普通のパルサーの1000倍に達する強力な磁場を持った中性子星の内部に蓄えられた磁気エネルギーが、1秒足らずの間に解放されたという説が有力視されています。このフレアの後には強い電波源が出現し、野辺山の電波望遠鏡でも観測されましたが、2週間ほどで減衰しました。この巨大フレアは世界的に大きな関心を集め、4月28日発行予定のNature誌上で特集が組まれることが決まっております。日本の研究グループはその特集に収録された3論文において重要な貢献をいたしました。一般の方々にこうした日本の研究者による成果を知っていただくためには、個別に発表するよりも、合同発表の形式をとるほうが全体像をつかみやすいと考えた次第です。なお、3論文の筆頭著者、タイトル、対象とするフレアの期間(手段)は次の通りです:

D. M. パーマー
Gamma ray observatins of a giant flare
from magnetar SGR 1806-20
フレア開始からの数分間 (スウィフト衛星によるガンマ線観測)

P. B. キャメロン
Discovery of a radio afterglow following the 27
December 2004 giant flare from SGR 1806-20
フレア開始から数日~十数日間 (米国VLA、野辺山などの電波観測)

寺沢敏夫
Repeated injections of energy in the first 600ms of
the giant flare of SGR 1806220
フレア開始後の0.6秒間 (ジオテイル衛星によるガンマ線観測)

なお、上記論文のうち、3番目のジオテイル衛星観測については、NASAでのプ
レスリリース(2/18)に合わせ東大理学部のニュースとして
http://www.s.u-tokyo.ac.jp/info/gamma.html にて、その一部を速報として公
開しております。今回の記者会見では、その後に得られた情報により更新された
最新結果をお話いたします。

また、筆頭著者、および日本側共著者のリスト(順不同)は以下の通りです。

スウィフト衛星観測
Gamma ray observatins of a giant flare
from magnetar SGR 1806-20
筆頭著者:
D. M. パーマー 米ロスアラモス国立研究所
日本側共著者
佐藤悟朗 JAXA宇宙研・東大大学院生 (指導教官 高橋忠幸)
鈴木雅也 埼玉大大学院生 (指導教官 田代信)

電波観測
Discovery of a radio afterglow following the 27
December 2004 giant flare from SGR 1806-20
筆頭著者:
P. B. キャメロン 米カリフォルニア工科大学
日本側共著者
宮崎敦史 上海天文台(元国立天文台)
坪井昌人 国立天文台(総合研究大学院、東大併任)
奥村幸子 国立天文台(東大併任)
河合誠之 東工大

ジオテイル衛星観測
Repeated injections of energy in the first 600ms of
the giant flare of SGR 1806-20
筆頭著者:
寺沢敏夫 東大

共著者(全員、日本国内)
河合誠之 東工大
吉田篤正 青山大

田中康之、竹井康博、
野本憲一、吉川一朗、
横山央明、星野真弘 東大

齋藤義文、笠羽康正、
高島健、向井利典 JAXA宇宙研

野田寛大 国立天文台
村上敏夫 金沢大
渡邉恭子、村木綏 名古屋大

以上。

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