記者会見 「JR東日本安全安心工学総括寄付講座」設置について記者発表
記者会見 「JR東日本安全安心工学総括寄付講座」設置について |
平成17年 9月29日
国立大学法人東京大学
東日本旅客鉄道株式会社
「JR東日本安全安心工学総括寄付講座」について
○寄付講座の概要
1.大学名:東京大学(総長室総括プロジェクト機構)
2.寄付講座の名称: JR東日本安全安心工学総括寄付講座
3.寄付額:総額1億5千万円
4.設置期間:平成17年10月1日~平成20年3月31日
1.研究目的
新潟県中越地震や尼崎での列車脱線事故等,企業の抱えるリスクが顕在化している昨今の状況を踏まえ,トータルリスク低減を図るための方法論を研究する。多様な分野の研究者が集まっている大学の特徴を活かした総合的・学際的な取り組みにより,一企業では実施困難な幅広い視野を持った研究を推進し,社会全体の安心創出に資する。
2.担当教員
堀 井 秀 之 工学系研究科教授(併任)
野 城 智 也 生産技術研究所教授(併任)
学内公募により,協力教員3~5名程度を選考予定
工学・社会学・心理学・法学などの複数分野からの教員による共同運営
3.研究内容・研究課題
・企業活動等のリスクを計量する安全安心指標の構築
企業活動におけるリスクマネジメント上の企業リスクの効果的な抽出方法,抽出された企業リスクの定量的な評価手法を開発し,リスクコミュニケーション等を含めた企業リスク低減のための効果的な実施策に参考となる安全安心指標を構築する。
・事故の未然防止を可能にするリスクマネジメントの組織論的研究
安全に対する姿勢・ビジョン・施策・ルールが社内で共有化され,社員の自律的な安全行動が促進される要件を明らかにするとともに,現場のリスク情報が適切に抽出され,組織の然るべき部署ですみやかに処理されるための組織論的な要件を明確にし,事故未然防止のためのリスクマネジメントのあり方やその仕組みを提言する。
4.期待される成果
企業が自らの社会的責任を果たし,社会から信頼される企業となるための手法が構
築され,単に事故を未然に防ぎ,安全を確保するだけでなく,社会的安心の実現に資
する手段が提示される。
5.東京大学総長室総括プロジェクト機構について
東京大学総長室総括プロジェクト機構は,本学が全学として推進すべき研究プロジェクトについて,総長直轄の寄付研究部門又は研究部門を総括することを任務として,複数の部局をまたがる研究・教育・プロジェクト案件に対応すべく,平成16年7月に設置されたものである。
今回の「JR東日本安全安心工学総括寄付講座」(JR東日本)の設置は,本機構にとって最初の寄付研究部門となるものであり,今後の研究活動が大いに期待される。
〔本件問合せ先〕
東京大学
寄付講座研究内容等について
大学院工学系研究科教授
堀井 秀之 5841-6090
総括プロジェクト機構等の制度について
研究協力部研究協力課長
高見澤 光子 5841-2349
JR東日本
広報部 松木 茂,榊原 忠通
5334-1300
総括プロジェクト機構について [69.0KB]