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東大シンポジウム「臨床心理学の発展に関する国際討議」の開催記者発表

東大シンポジウム「臨床心理学の発展に関する国際討議」の開催

2007年度 東大シンポジウム「臨床心理学の発展に関する国際討議」

心の専門家は、どう必要なのか―世界の現状を踏まえてー

 現在、スクールカウンセリングや被害者支援を始めてとして、心理的問題の解決援助の専門家として臨床心理士の活動が注目されています。既に欧米の多くの国で臨床心理士は、メンタルヘルスの専門職としての社会的資格を得て社会制度のなかに位置づけられています。特に医療費削減に向けた社会保障制度改革のなかで、患者の不安をサポートし、生活の質の向上に寄与できる臨床心理士の重要な役割が注目され、既に幅広く活用されています。それに対して日本では、臨床心理士の国家資格化をめぐって議論がなされ、昨年夏には新聞社各紙で国家資格化が報じられたにもかかわらず、国会への法案提出が直前で中止となりました。
そこで、東京大学では、3月19日に、「心の専門家は、どう必要なのか―世界の現状を踏まえてー」と題する東大シンポジウムを開催します。英国、ドイツ、スウェーデン、オーストラリア、中国の臨床心理学の専門家に加えて、わが国の社会保障制度のオピニオンリーダーである広井良典氏を招き、各国の臨床心理士の活動と資格の現状を踏まえて、心の専門家の望ましい発展の姿を議論します。この領域に関わる方にとっては、日本において心の専門家である臨床心理士がどのように発展していくのかを具体的に理解できることと思います。
参加費については、学生や大学院生が参加しやすいように、学生割引を設けてあります。また、すべての講演に同時通訳をつけてあります。会場は、本郷キャンパスの赤門から入って徒歩約2分のところにある新装の医学部研究棟の鉄門講堂です。眺望のよい14階の研究棟の最上階にあります。できる限り多くの、また他分野の方にもご参加いただきたいと思っております。

○日程:2006年3月19日(日曜)10:30-17:30

○会場:東京大学(本郷)医学部研究棟14階・鉄門講堂
    〒113-0033 文京区本郷7-3-1

○内容
題名:「心の専門家は、どう必要か―世界の現状を踏まえて―」
司会:    下山晴彦  東京大学大学院 臨床心理学コース 教授
開会の辞:  古田元夫  東京大学 理事・副学長 
祝辞:    加藤進昌  東京大学大学院 精神神経科 教授

〔I〕 基調講演(同時通訳付き)(午前10:30-12:00)
John Hall 教授 英国オックスフォード・ブルックス大学 
「心の専門家は、どのように社会的ニーズに応えるか」
―文化と科学が臨床心理学の発展に及ぼす影響力の国際比較から―

〔II〕 メインシンポジウム(同時通訳付き)(午後1:00-5:30)
「世界の心の専門家は、どのような資格で、どのような活動をしているか」
1) Dietmar Schulte 教授 ブッホム大学(ドイツ)
ドイツにおける臨床心理士法の導入と、その効果
2) Edward Helmes 教授 ジョンクック大学(オーストラリア)
カナダ、オーストラリア、シンガポールにおける臨床心理学教育の比較
3) Mingyi Qian 教授 北京大学(中国)
中国における臨床心理学の教育訓練の発展と課題

[指定討論]
1) Gunnel Backenroth-Ohsako 教授 カロリンスカ研究所(スウェーデン)
臨床心理学の発展を支えるもの:スウェーデンの経験から
2) 広井良典 教授 千葉大学(日本)
社会保障の新しい領域としての心理的ケア

○ 参加費 3千円(学生割引:学部生・院生2千円)

○ 参加申込み 事前にメール(sympo@p.u-tokyo.ac.jp)で申し込み。定員 250名 定員になり次第締め切り

○ 主催 東京大学教育学研究科下山研究室
協力 東京大学教育学研究科臨床心理学コース

○ お問い合わせ先
東京大学大学院教育学研究科
臨床心理学コース教授 下山晴彦

  

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