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「東京大学大学院工学系研究科における石油資源開発株式会社寄付講座の開設について― 非在来型エネルギー資源の早期実用化と環境調和型開発の実現へ向けて ―」記者発表

「東京大学大学院工学系研究科における石油資源開発株式会社寄付講座の開設について― 非在来型エネルギー資源の早期実用化と環境調和型開発の実現へ向けて ―」

平成19年3月28日

各位

東京大学大学院工学系研究科
石油資源開発株式会社

東京大学大学院工学系研究科における石油資源開発株式会社寄付講座の開設について
― 非在来型エネルギー資源の早期実用化と環境調和型開発の実現へ向けて ―

東京大学大学院工学系研究科地球システム工学専攻と石油資源開発株式会社は、非在来型エネルギー資源の実用化研究を推進するため、「フロンティアエネルギー開発工学(JAPEX)寄付講座」を、平成19年4月から5年間にわたり開設することといたしました。
本寄付講座では、非在来型石油・天然ガス資源に対する先端的な増進回収技術の研究開発を行い、その早期実用化を目指します。
東京大学大学院工学系研究科地球システム工学専攻では、かねてより地球全体の物質循環、ジオエンジニアリング、エネルギー資源開発に関する研究・教育を実施してまいりました。本寄付講座における産学連携により、当専攻における新しいエネルギー資源確保へ向けた先端研究を促進するとともに、資源開発プロジェクトで必要とされるエンジニアリングデザイン能力を身に付けた人材の育成を図ります。
一方、石油資源開発株式会社は、半世紀にわたり日本の石油開発のリーディングカンパニーとして、国内外において石油・天然ガスの探査・開発、天然ガスパイプライン網整備等の活動を続けてまいりました。本寄付講座における教育研究活動を通じて、企業側から長期的な日本のエネルギー安定供給確保に貢献する人材の育成を支援していきます。
世界的なエネルギー需要の増大に伴う石油・天然ガス生産供給能力の不足を解消して、持続可能な社会を維持するためには、フロンティア領域のエネルギー資源開発の促進が不可欠といえます。例えば、オイルサンド・重質油等の非在来型石油資源の可採資源量は1~3兆バレルと膨大であり、増進回収技術の進歩は、オイルピークを大幅に遅らせる可能性を秘めています。しかし、これを資源として持続的に開発利用していくためには、環境に調和した開発技術の確立が課題となっています。本寄付講座では、微生物を利用した低環境負荷型の重質油生産・改質技術等の先端研究を実施します。
本寄付講座における産学連携研究により、非在来型石油・天然ガス資源の開発技術の実用化時期が早まることによって、オイルサンドの開発はもとより、大深度天然ガス等の国産エネルギーの開発・供給能力の向上、更には長期的な日本のエネルギー安定供給確保へ貢献することが期待されます。また、実フィールドを対象とした研究を学生が経験することにより、エネルギー資源獲得競争の厳しい国際社会で活躍できる人材の育成が期待されます。

【寄付講座の概要】

1. 講座名称: フロンティアエネルギー開発工学(JAPEX)寄付講座
英文名:Frontier Energy Development Laboratory (JAPEX)
2. 設置場所: 東京大学大学院工学系研究科地球システム工学専攻
3. 設置期間: 平成19年4月1日から平成24年3月31日までの5年間
4. 寄付者: 石油資源開発株式会社
5. 担当教員: 佐藤 光三 東京大学教授
増田 昌敬 東京大学助教授
川口 秀夫 東京大学寄付講座教員(助手相当)
6. 研究内容:
①オイルサンド・重質油等の非在来型石油資源の低環境負荷型生産手法
②大深度天然ガス貯留層(コンデンセートガス層)の高精度モデリングとコンデンセート回収率向上
③メタンハイドレート等の大水深・遠隔海域石油・天然ガス資源の開発技術

以上

【お問い合わせ先】
東京大学大学院工学系研究課地球システム工学専攻
助教授 増田昌敬

石油資源開発株式会社
広報IR部広報グループ長 長谷川茂吉

 

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