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東アジア四大学フォーラム(BESETOHA)・東京会議記者発表

東アジア四大学フォーラム(BESETOHA)・東京会議

拝啓、時下ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
本日は、この11月11日より2日間、国立大学法人東京大学駒場キャンパスにて開催されます、東アジア四大学フォーラム(BESETOHA)・東京会議についてご案内申し上げます。

東アジア四大学フォーラムは、東アジアの4つの国を代表する大学である北京大学、ソウル国立大学校、東京大学、ベトナム国家大学ハノイ校の4大学が、従来の大学間の個別的な教育・研究交流を超えて、大学という教育システム総体の相互のリンケージを強化し、さらに東アジア地域における知の共同体の創造を目指す目的で創設されたものです。(略称として用いられているBESETOHAは4大学の名称(BEijing, SEoul, TOkyo, HAnoi)を組み合わせたものです)
創設の直接のきっかけとなったのは、1999年11月に本学駒場キャンパスで開催された大学教育、とりわけ教養教育のあり方に関する国際シンポジウムでした。会議参加者はこのような会議が継続されるべきだという点で一致し、翌2000年の北京会議からは学長も参加する4大学間の公式の行事として、4大学持ち回りで毎年1回開催されています。フォーラムでは、主として人文・社会科学の教員が、とりわけ教養教育への交流成果の還元という課題を意識しながら、研究だけではなく、教育をも視野に入れて討論を行ってきました。
このフォーラムの大きな特徴のひとつは、この会議で用いられている言語が英語ではなく、参加4大学のそれぞれの国の言語である中国語、韓国語、日本語、そしてベトナム語で運営されていることです。これは、4つの国が、東アジア地域の漢字圏にあって伝統文化基盤を共有しながらも、とりわけ近代化の過程で、それぞれの地域で異なった歴史と文化を持っていることをお互いに認め合いながら、共通の文化の創造を目指すというフォーラムの精神に基づいています。なお、2005年のソウル会議からは、この地域の文化的多様性を踏まえながら、さまざまな領域における持続的発展の問題について議論する、自然科学系の専門家も参加する新しいセッションが加えられました。このセッションだけは例外的に英語で運営されています。
これまでの会議を通じて、各大学が進めている教育改革の類似性や課題が明確になるとともに、東アジア地域の持続的な発展のために、それぞれの国で指導的な役割を果たしている4大学が今後も共通で取り組んでいくべきであるという共通の認識が得られました。それを受けて、2006年11月に開催された第2ラウンド最終回となるハノイ会議では、4大学総長が署名した「東アジア四大学フォーラム ハノイ宣言」が採択され、フォーラムをさらに強化・発展し、正式のネットワークとしていくと同時に、4大学が核となって世界の他の地域との交流を促進していくことが確認されました。

今年度11月11日(日)、12日(月)の2日間、本学駒場キャンパスで行われる東京会議は、東京大学の130周年記念事業の一環として開催されます。この会議はまたフォーラム第9回の会議、すなわち第3ラウンドの最初の会議でもあります。11日の午前には各大学の総長の講演を含む全体会が行われ、その締めくくりとして、4大学の「ハノイ宣言」の精神を具体化し、4大学間の組織的な交流基盤を構築することを目指す「東アジア4大学フォーラム」の協定の調印式が行われます。
午後には、「文化の多様性と古典教育」というテーマで、それぞれの地域の歴史的・文化的違いを基盤において、東アジアにおける共通の教養教育の創成に向けて議論を行う第1セッションと、「サステイナビリティと環境教育」をテーマに東アジア地域の持続的な発展のために、人文・社会科学と自然科学とを連携させた文理融合的な教育・研究を各大学の教養教育で具体的に展開する方法について議論する第2セッションが開催されます。
2日目の12日(月)の午前には「遠隔教育」によって4大学の共同講義を行うためのワーキング・セッション、1日目に行われたサステイナビリティの報告者が学生向けに講演する「東アジアにおける伝統と環境問題」のセッション、そして東京大学とベトナム国家大学ハノイ校の研究者の特別討論会の3つのセッションが行われます。
2日目の午後には、昨年のハノイ会議で試験的に行われ、今回から正式に開催されることになった4大学の学生たちによる学生パネルが行われます。今年は午前中の学生向け講演を踏まえて、東アジアにおける環境問題について各大学から参加する学生たちが環境問題をテーマに議論することになっています。
時間、会場等につきましては、別紙ポスターまたは下記のURLをご参照ください(開催されるセッション等につきましては、12日午前中の学生向け講演「東アジアにおける伝統と環境問題」(会場B)以外は自由にご参加いただけます)。ご多用のなか誠に恐縮ですが、ご取材賜りましたら幸いです。
                                                     敬具

関連ホームページ http://www.ealai.c.u-tokyo.ac.jp/ja/projects/besetoha/
問い合わせ先:EALAI事務局  TEL/FAX: 03-5465-8835 
URL: http://www.ealai.c.u-tokyo.ac.jp


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