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記者会見「東京大学創立130周年記念特別展示『鳥のビオソフィア-山階コレクションへの誘い』展記者発表

記者会見「東京大学創立130周年記念特別展示『鳥のビオソフィア-山階コレクションへの誘い』展

東京大学創立130周年記念特別展示
「鳥のビオソフィア-山階コレクションへの誘い」展 記者発表のご案内

開催要旨

東京大学総合研究博物館では、1996年の改組以来、学術標本の意義と魅力を広く伝えるため、「コレクション」をメイン・テーマに打ち出した展覧会を数多く開催してまいりました。「東京大学コレクション」という呼び名は、そうした連続企画展の大枠を指し示すものとして、学内外に広く定着をみていると言っても過言ではありません。
  今回の特別展示は、財団法人山階鳥類研究所の総裁を務めておられる秋篠宮文仁殿下が本館の特任研究員に就任されて以来、同研究所と本館のあいだで進められてきた共同研究「生き物の文化誌」の研究成果の一端を、同研究所に保存蓄積されている鳥類コレクションと併せて、初めて社会に向けて広く公開しようとするものです。
  財団法人山階鳥類研究所は、鳥類学者山階芳麿博士(1900-1989)の学術遺産を基に、1942年に創設された鳥類研究機関で、鳥に関する資料と情報の宝庫として知られています。その前身は、山階博士が1932年に私費を投じて渋谷南平台私邸内に建てた山階家鳥類標本館で、戦災を経て焼け残ったコレクションを、そのまま継承するかたちで千葉県我孫子市に現在の研究施設が建てられました。200点あまりの模式標本(タイプ標本)を含む東アジア・太平洋地域他産鳥類の剥製・骨格・巣・卵、液浸等の標本69,000点、国内外の鳥類関連文献39,000点など、鳥類に関する学術コレクションの収蔵量は国内随一とされています。

 本特別展示の眼目は下記の通りです。
一 これまで纏まって公開される機会の少なかった「山階コレクション」の全貌を初めて本格的に紹介します。展示物のなかには、昭和天皇ゆかりの鳥類剥製標本をはじめ、幻の巨大鳥「象鳥(エピオルニス)」など絶滅鳥の遺物や、絶滅危惧種もしくは稀少種とされる鳥の剥製標本、さらには美術、図譜、祭具などに分類される鳥類関係資料などが含まれます。
一 鳥類の標本は「自然史」を代表する標本ですが、長い時間をかけて蓄積されたそれらのコレクションは、いまや立派な歴史的文化財であり、また古い標本の有する美学的な側面にも新たな関心を惹起し始めています。本展では、とくに鳥類標本の文化誌的な特質、美的な側面をフィーチャーします。自然誌標本の魅力を楽しむことができると同時に、自然史と文化史の隔てを超えた標本世界の驚異を堪能することができます。
一 鳥類に代表される自然史標本は、ヒトと自然の持続的な共生社会を実現するために不可欠な基盤的な学術資源です。モノとして現在する自然史標本の学術的・文化的な意義を広く社会に向けて訴求します。
一 展示デザインに関する博物館工学研究の成果を公開します。自然史と文化史の新しい融合展示手法、モバイル・ミュージアムとしての展開が可能な実験的展示モジュール、レプリカの活用法、空間構成、ライティング、グラフィクスなど、ミュージアム展示における各種の斬新な試みを集大成します。
つきましては、以下のとおり記者発表を行います。また、一般公開に先立ち、午後4時より内覧会を開催いたしますので、併せてご案内申し上げます。

[記者発表]

日 時:2008年3月14日(金)午後2時30分より
場 所:東京都文京区本郷7-3-1
東京大学総合研究博物館7F「ミューズホール」
発表者:総合研究博物館長  林 良博
総合研究博物館教授 西野 嘉章
山階鳥類研究所長  山岸 哲

問合せ先:東京大学総合研究博物館事務室

 

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