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社会戦略投資学寄付講座(アドバンテッジ・パートナーズ)の開設記者発表

社会戦略投資学寄付講座(アドバンテッジ・パートナーズ)の開設

1.タイトル:
「社会戦略投資学寄付講座(アドバンテッジ・パートナーズ)の開設」

2.発表概要:
  東京大学大学院工学系研究科では2008年4月1日付けで,日本を代表するプライベートエクイティファンドであるアドバンテッジ・パートナーズLLP(共同代表パートナー:笹沼泰助,リチャード・エル・フォルソム)の寄付により,将来社会に必要な社会投資を,市場原理を効果的に働かせ戦略的に誘導する仕組みを考えるための寄付講座を開設します.本寄付講座の設置期間は5年間です.報道各社の皆様には、ぜひ掲載などを通じて多くの方へご周知のほどお願い申し上げます.

3.発表内容:
  エネルギー・資源・環境などの制約を前提とした持続可能な社会の構築には,科学的知見に基づく適切なデザインとともに,これを社会に実装するための適切な社会戦略と投資が必要不可欠です.このような社会戦略投資の多くは,その社会的な価値に比べ私的収益率が低いため,本来必要な投資が不足します.現在の民間社会投資の多くは究極的には個人の倫理観を背景とした投資であり,仕組みとして機能するには脆弱で,資金の流れも限定的です.一方,よく言われるように,国の直接投資は必ずしも効率的でないため,無駄が多いことが指摘されています.このため,社会戦略上重要な資本投資が市場原理に基づき自律的かつ効率的に誘導される仕組みが必要である.本寄付講座は,このような仕組みの創造と,国の本来的な役割の提言を行うために設置されます.
  主たる研究内容は,持続可能な社会システムデザインに基づく各種社会戦略投資の価値評価,外部経済の評価手法,コミュニティ投資による地域再生事業,資源制約とセキュリティを考慮した化石燃料代替エネルギーのR&D投資戦略,ODAの市場原理による効率化などで,それらの成果に基づき,広く社会に対して社会戦略投資の重要性をアピールする啓蒙活動を行います.平成21年度からは,技術経営戦略学専攻において「社会戦略投資学」の講義を立ち上げ,学生に対してその重要性の啓蒙を行う予定です.
  期待される成果としては,社会的に適正かつ市場効率的な投資配分の実現と,それによる経済効果,および,適切な社会資本の形成に関する,今後の国の役割の方向性の具体的な提示です.また,これらを通して健全な社会戦略投資の重要性が広く一般に認識されることも非常に重要であると考えられます.

4.添付資料:2枚(技術戦略社会戦略投資学専攻内の研究分野、寄付講座の研究分野)

5.問い合わせ先:
  東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻
  茂木源人准教授

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