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東京大学とIPv6 普及・高度化推進協議会が 「グリーン東大工学部プロジェクト」を結成 ~エネルギー供給・消費データの可視化によりグリーンITを実証~記者発表

東京大学とIPv6 普及・高度化推進協議会が 「グリーン東大工学部プロジェクト」を結成 ~エネルギー供給・消費データの可視化によりグリーンITを実証~

2008年4月15日

国立大学法人 東京大学
IPv6 普及・高度化推進協議会

東京大学とIPv6 普及・高度化推進協議会が
「グリーン東大工学部プロジェクト」を結成
~エネルギー供給・消費データの可視化によりグリーンITを実証~



国立大学法人東京大学(総長:小宮山 宏、以下東京大学)と、IPv6 普及・高度化推進協議会(英名:IPv6 Promotion Council of Japan、以下IPv6協議会)は、東京大学本郷地区の工学部2号館を対象として、個別に運用管理されていた施設の設備制御管理システムを相互接続し、投入・配送・消費エネルギーの状況を収集・可視化し、ITによる省エネとIT環境自身の省エネの両立を実証するための「グリーン東大工学部プロジェクト」(以下プロジェクト)を設立いたします。
本プロジェクトは、設立発起人(詳細は参考資料1を参照)を中心に、技術規格標準化関連団体、建設会社、建設設計事務所、ハードウエア・ソフトウエアベンダ、インテグレータ、通信事業者などファシリティーの企画・設計・構築・運用に関連する関連組織からの参加の下、データ取得方法・表現形式などの標準化やファシリティーの運用管理効率の向上などをはじめとして、省エネ実現のモデルケース確立などに取り組みます。

昨今の地球環境問題は、より一層深刻さが増す状況に直面しています。これらは先進国での大都市化がもたらした経済社会システムやライフスタイルの変化に起因しており、高度化したビル設備やその内部で行われる人的活動により、消費されるエネルギー量増大がもたらす影響も無視できません。2007年から注目を集めているグリーンIT(*1)は、データセンターを始めIT機器・家電等における電力消費量増大の抑制と、IT活用による地球環境問題対策を目的としています。

本プロジェクトは、地球環境問題対策に重点を置いて活動します。 対策としては、実証実験の対象となるシステム(*2)の消費電力量のリアルタイムモニタリングから開始し、プランニング、オペレーティングといった各連携制御機能の実現により、従来のような業務効率化のためのITではなく、付加価値を生み出すITとしての検討と展開が不可欠です。更に東京のような先進国の大都市自らが、世界最高のコストパフォーマンスと技術レベルを誇るブロードバンドとデジタルのIT基盤を最大限効果的に活用した最先端の都市設計とファシリティーシステムの設計・運用モデルを構築し、世界の大都市へと模範を示す必要があります。 上記のグリーンITを民間のイニシアチブとして推進するグリーンIT推進協議会からも、本コンソーシアムの活動を、IT・エレクトロニクス技術を通した社会変革という大きな枠組みの一環として認識頂いています。

本プロジェクトは、解決すべき研究課題を早急にかつ具体的に導き出し、さらに産学官の連携によってデータ取得方法・表現形式などの標準化、省エネ実現のモデルケース確立などの検討を進めることを急務とし、設立いたします。

本プロジェクトの第一次実証実験の成果は、2008年6月に開催されるInterop Tokyo 2008で展示・発表する予定です。

 このたび、グリーン東大工学部プロジェクト設立にご賛同いただいた方々よりコメントをいただいております。

【東京大学 総長 小宮山宏のコメント】
東京大学は、課題先進国である日本において、省エネなどの重点課題について、大学の知による解決に取り組んでまいりました。本プロジェクトは、日本を課題解決先進国とするための重要なプロジェクトと位置付け、積極的に活動したいと考えております。

【グリーンIT推進協議会 事務局次長(JEITA常務理事)長谷川英一様からのコメント】
地球温暖化対策の重要性が高まる中、本プロジェクトはIT・エレクトロニクス技術の活用による環境問題への先進的な活動として評価されます。
グリーンIT推進協議会として行う活動の先導的な例として捉えさせていただき、積極的な協力をしたいと思います。

【東京都財務局 参事(技術管理担当)山本康友様からのコメント】
今回の東大でのグリーンプロジェクトの取り組みは、東京都所管施設の設計への反映および運用の改善に役立つだけでなく、東京都として取り組む環境・エネルギー対策に大きく貢献できるものと期待しております。今後、貴プロジェクトへのご協力を積極的に行いたいと考えております。

(*1)グリーンIT:環境保護に配慮した情報通信技術を指す概念として、米国を中心に台頭しています。IT業界においては、省電力化に取り組むためのスローガンとして、巨大化が進んでいるデータセンターで膨れあがる消費電力への対応を中心に省電力化に取り組んでいます。我が国においては、経済産業省が積極的な施策の企画・展開が推進されています。 また、2008年2月1日には、産官学連携によりグリーンITを推進するために グリーンIT推進協議会が設立されました。

(*2)実証実験の対象となるシステム
? 空調
? ビルマネジメントシステム(BMS)用のソフトウエア
? 照明
? 研究室内使用電力
? サーバルーム

<本件に関するお問い合わせ先>
グリーン東大工学部プロジェクト発起人代表
東京大学大学院情報理工学系研究科 教授 江崎 浩

グリーン東大工学部プロジェクト設立準備委員会
広報担当 中村尚
〒101-8141 東京都千代田区大手町2-3-6
三菱総合研究所ビル6F(株)三菱総合研究所内
Tel: 03-3277-5996, Fax: 03-3277-3462



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