記者会見「T2Kオープンスパコン東大版 システム運用開始 -T2Kオープンスパコン基盤による東大、筑波大、京大による計算科学・工学分野連携推進始動―」の開催について記者発表

記者会見
1. 記者会見日時:2008年6月2日(月) 12:30~13:15
2.記者会見場所:東京大学 情報基盤センター3階大会議室
3.発表タイトル: T2Kオープンスパコン東大版 システム運用開始
-T2Kオープンスパコン基盤による東大、筑波大、京大による計算科学・工学分野連携推進始動―
4.発表者: 東京大学 情報基盤センター 米澤 明憲(センター長)、石川 裕(教授)
5.報道解禁:2008年6月2日(月)15:00以降
(京都大学が14時から記者会見のため、ご協力よろしくお願いいたします。)
6.概要:
東京大学情報基盤センターでは、2008年6月から、新しいスーパーコンピュータ(スパコン)の運用を開始します。2006年春より、東京大学情報基盤センター、筑波大学計算科学研究センター、京都大学学術情報メディアセンターの3機関による共同研究の成果であるT2Kオープンスパコン仕様を基に、3機関が、それぞれ、スパコン調達を進めてまいりました。東京大学情報基盤センターでは、総理論演算性・TFlopsのスパコンが稼働します。
東京大学に設置される新スパコンは、国内最大規模のスパコンとなります。東京大学情報基盤センターでは、新スパコンおよび2005年より稼働しているSR11000スパコンとともに、計算科学、計算工学分野の様々な計算需要に応えていくとともに、計算科学・計算工学分野の研究支援、人材育成支援、社会貢献を行ってまいります。このために、東京大学、筑波大学、京都大学の各センターは3大学間での連携協力(T2Kアライアンス)の推進に関する協定書に調印し、以下の連携活動を開始しました。
1) 計算科学・工学及びその推進のための計算機科学・工学に関する共同研究等の研究協力
2) 計算科学・工学及びその基盤技術としての計算機科学に関する講義(遠隔を含む)・教材の開発・活用
3) グリッド技術によるスパコンシステムの相互利用と運用
4) 3センター並びに関連する部門の教職員の相互啓発及び人材交流
本協定による研究・教育・運用に関する密接な連携関係は、スパコンに関する大学間連携として過去に類例を見ないものであり、文部科学省が進める次世代スパコンを中心とする全国的な高性能計算基盤の連携構築にとっても大きな足掛かりになると考えています。東京大学では、全学レベルで計算科学・工学及びその基盤技術としての計算機科学・工学に関するカリキュラムを開発中です。本協定のもと、新カリキュラムに沿ったスパコン実習の教材、遠隔講義システムを3大学と連携して開発していきます。
また、東京大学においては社会貢献の一環として、民間企業によるイノベーション創出を支援すべく、ASPと連携して民間企業に対する支援を行ってまいります。このために、大規模計算シミュレーションサービス研究会を設立します。
なお、記者会見後の13:30から記念式典及びシンポジウムを開催します。添付資料をご覧ください。
7.用語解説:
○ T2K(ティーツーケー)オープンスパコン
T2Kは、北から順番に筑波大学、東京大学、京都大学の頭文字、T, T, Kを並べたもの。3大学が策定した仕様に基づくスパコンをT2Kオープンスパコンと呼んでいる。
○ TFlops (テラフロップス)
1秒間に1兆回の浮動小数点演算ができる演算能力
○ ASP (Application Service Provider)
アプリケーションおよびその使い方などのコンサルテーションも含めてサービスを提供する組織の総称。東京大学におけるASPとの連携では、アプリケーション実行に必要な計算機および付帯支援を東京大学情報基盤センターが提供する。
8.問合せ先:
東京大学情報基盤センター 総務係
添付地図:本郷地区キャンパス(浅野キャンパス)
( 東京都文京区弥生2-11-16 )
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam01_13_01_j.html
T2Kオープンスパコン東大版 システム運用開始式典およびT2Kシンポジウムのご案内
時下ますます御健勝のこととお喜び申し上げます。
さて、東京大学情報基盤センターでは、2008年6月から、新しいスーパーコンピュータ(スパコン)の運用開始にあたって、新スパコンの運用開始式典ならびにシンポジウムを6月2日(月)に開催致します。
2006年春より、東京大学情報基盤センター、筑波大学計算科学研究センター、京都大学学術情報メディアセンターの3機関による共同研究の成果であるT2Kオープンスパコン仕様を基に、3機関が、それぞれ、スパコン調達を進めてまいりました。東京大学情報基盤センターでは、総理論演算性・TFlopsのスパコンが稼働します。
東京大学情報基盤センターでは、新スパコンおよび2005年より稼働しているスパコンSR11000とともに、計算科学、計算工学分野の様々な大規模計算需要に応えていきます。新スパコンは、研究室レベルで使用されているPCクラスタとの親和性も良く、PCクラスタでは実行できない大規模アプリケーションを実行することができます。
今後とも、計算科学・工学の発展に寄与するとともに、計算科学者、計算機科学者を育成していくための支援を行ってまいります。
別紙にてご案内のとおり、第一部システム運用開始式典では、東京大学に設置された新スパコンと新サービスの紹介ならびに見学会を企画しております。第二部T2Kシンポジウムでは、ペタスケールスパコン時代に向けて、東京大学、筑波大学、京都大学に設置されたT2Kオープンスパコンを基盤とした学際研究・教育・支援のあり方について議論させていただきます。
皆様の御参加をお待ちしております。
2008年5月吉日
東京大学情報基盤センター
センター長 米 澤 明 憲
式典およびシンポジウムに関する問い合わせ先
東京大学情報基盤センター 総務係
URL: http://www.cc.u-tokyo.ac.jp/seminar/sympo/
添付資料:
(第一部)T2Kオ-プンスパコン東大版 システム運用開始式典
主催:東京大学 情報基盤センター
日時:2008年6月2日(月) 13:30~15:00
会場:東京大学武田先端知ビル 5階武田ホール
プログラム
13:00~ 受付開始
13:30~13:50 御挨拶・御祝辞
米澤明憲 (東京大学情報基盤センター長)
岡村 定矩 (東京大学理事・副学長)
勝野 頼彦 (文部科学省研究振興局情報課長)
13:50~14:10 T2Kオープンスパコン東大版と新サービスの紹介
石川 裕 (東京大学情報基盤センター教授)
14:10~15:00 見学会
(第二部)T2Kシンポジウム
- T2Kオープンスパコンによるペタスケール計算への道 -
主催:T2Kオープンスパコンアライアンス
(筑波大学計算科学研究センター、東京大学情報基盤センター、京都大学学術情報メディアセンター)
日時:2008年6月2日(月) 15:00~16:45
会場:東京大学武田先端知ビル 5階武田ホール
筑波大学、京都大学とTV会議システム中継
プログラム
15:00~15:30 御挨拶
米澤 明憲 (東京大学情報基盤センター長)
美濃 導彦 (京都大学学術情報メディアセンター長)
朴 泰祐 (筑波大学計算科学研究副センター長)
関根 仁博 (文部科学省研究振興局情報課情報科学技術研究企画官)
15:30~16:45 パネル討論
「ペタスケール計算への道:T2Kオープンスパコンによる学際研究・教育・支援」
司会:石川 裕 (東京大学情報基盤センター)
パネリスト:関根 仁博 (文部科学省研究振興局情報課)
姫野 龍太郎 (理化学研究所)
吉川 耕司 (筑波大学計算科学研究センター)
朴 泰祐 (筑波大学計算科学研究センター)
羽角 博康 (東京大学気候システム研究センター)
片桐 孝洋 (東京大学情報基盤センター)
大村 善治 (京都大学生存圏研究所)
中島 浩 (京都大学学術情報メディアセンター)
17:00~18:00 見学会