記者会見「日本発! クリエイティブ・コモンズな翻訳者支援サイト『みんなの翻訳』一般公開」研究成果

報道関係者各位
国立大学法人東京大学
独立行政法人情報通信研究機構
記者会見「日本発! クリエイティブ・コモンズな翻訳者支援サイト
『みんなの翻訳』一般公開」のご案内
1.発表日時: 4月6日(月) 14:00 ~ 15:00
2.発表場所:東京大学大学院教育学研究科 1階 第一会議室
(本郷キャンパス:文京区本郷7-3-1)
3.発表者:
東京大学大学院教育学研究科 准教授 影浦 峡
東京大学大学院教育学研究科 特任研究員 阿辺川 武
独立行政法人情報通信研究機構 言語翻訳グループリーダー 隅田 英一郎
独立行政法人情報通信研究機構 主任研究員 内山 将夫
4.発表概要:
国立大学法人東京大学(以下、東大という)と独立行政法人情報通信研究機構(以下、NICTという)は、株式会社三省堂の協力のもと、多言語情報流通を促進する総合的翻訳者支援サイト・翻訳情報発信サイト「みんなの翻訳」を世界に先駆けて共同で開発してきました。このサイトは、高品質辞書とウェブ情報資源を活用した高度な翻訳支援機能を備え、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを基本に多言語情報流通を促すものです。
今回、4月8日(水)より、このWebサイトを一般公開いたします。公開にあたり、東大とNICTは、記者会見「日本発! クリエイティブ・コモンズな翻訳者支援サイト『みんなの翻訳』一般公開」を開催いたします。多くの記者の方々のご来場をお待ち致しております。
5.発表内容:
東大とNICTは、オンライン多言語情報流通を支えるボランティア翻訳者の支援と翻訳情報の発信を支える統合的サイト「みんなの翻訳」の構築を進めて来ました。
「みんなの翻訳」では、高品質辞書とウェブ上の多様な情報源をシームレスに活用できる翻訳支援エディタ「QRedit」を東京大学大学院教育学研究科 図書館情報学研究室、名古屋大、筑波大および岡山大の連携研究チームが開発し、翻訳コミュニティ支援と翻訳情報発信基盤、翻訳メモリ共有といった翻訳者支援および翻訳情報共有の基盤メカニズムをNICT言語翻訳グループが開発し、高度な翻訳支援機能により翻訳者を支援する翻訳情報発信サイトとして実現したもので、高品質辞書の活用に関して株式会社三省堂の協力を得ています。
「みんなの翻訳」は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの考えに基づき、翻訳情報を共有することで、近年爆発的に活発になっているオンライン個人翻訳者の翻訳、NPO/NGOによる翻訳の効率改善と発展を促します。翻訳文化を支えてきた出版社による活用も期待できます。また、共有された翻訳情報を利用することにより、機械翻訳等の言語処理技術の飛躍的発展が期待できます。
今後は、日英方向に展開して日本発多言語情報提供を活性化させるとともに、ソフトウェアのオープンソース化を通して多様な多言語情報発信を支える翻訳者支援の世界標準としていく予定です。
6.問い合わせ先:
(研究に関すること)
東京大学大学院教育学研究科
准教授 影浦 峡(かげうら きょう)
独立行政法人情報通信研究機構
知識創成コミュニケーション研究センター言語翻訳グループ
主任研究員 内山将夫(うちやま まさお)
(報道に関すること)
独立行政法人情報通信研究機構
総合企画部 広報室
7.用語解説:
クリエイティブ・コモンズ(クリエイティブ・コモンズ・ライセンス)
「コンテンツに対して著作権を保持しながら一定の自由を事前に許諾している事を、分かりやすく表示することで自由な著作権ルールを実現し、より豊かな情報流通と文化・科学技術の発展をサポート」することを目的とするライセンス
http://creativecommons.jp/learn/
翻訳メモリ
既存の対訳対をデータベース化し、同じ表現および近い表現の翻訳に再活用するメカニズム
8.その他:
東京大学椎茸プロジェクト(オンライン翻訳者支援)
http://panflute.p.u-tokyo.ac.jp/~kyo/shiitake.html
独立行政法人情報通信研究機構 言語翻訳グループ
http://www2.nict.go.jp/x/x165/