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「東京大学史料編纂所と奈良文化財研究所のデータベース公開に関する記者発表」の開催記者発表

「東京大学史料編纂所と奈良文化財研究所のデータベース公開に関する記者発表」の開催

2009.10.6

報道関係者各位

東京大学史料編纂所
奈良文化財研究所

データベース公開に関する記者発表のご案内

 いつもお世話になっております。
 東京大学史料編纂所と奈良文化財研究所は、去る5月29日に、双方の公開データベースの一部を共通検索するシステムの開発に関する覚え書き交換をとり行い、以来運用をめざし開発を進めてまいりましたが、このたび、共通検索システムが完成し、一般公開する運びとなりました。
 つきましては、以下の要領で記者発表を開催いたしますので、ご案内申し上げます。


記 者 発 表
日 時 2009年10月14日(水)午前11時より
場 所 奈良文化財研究所(平城庁舎)3階 管理部小会議室
発表者 奈良文化財研究所側
       史料研究室長 渡辺晃宏
       主任研究員  馬場 基
      東京大学史料編纂所側
       特殊史料部・教授   林 譲
       古文書古記録部・助教 井上聡

なお、共通検索システム画面の一般公開は、10月14日の記者発表後となります。
  東大史料編纂所HP: http://www.hi.u-tokyo.ac.jp/index-j.html
  奈良文化財研究所HP: http://www.nabunken.go.jp/

報 道 解 禁
テレビ・ラジオ・インターネット  2009年10月14日(水)午後5時
新聞等              2009年10月15日(木)朝刊

共同研究の概要
  東京大学史料編纂所・奈良文化財研究所はどちらも日本史研究の拠点的機関として主導的役割を果たしてきた。そしてその成果を広く公開・活用するため、様々なデータベース群を公開している。
  これらのデータベースの中には相互に参照しながら検索することが利便性向上の上からも望ましいものがある。特に奈良文化財研究所の木簡画像データベース『木簡字典』と、東京大学史料編纂所の『電子くずし字字典』は、前近代の様々な文字資料を解読するために文字の字形の画像を集めたデータベースであり、インターネットを介して広く社会の利用に供している。基本的な性格に多くの類似点があり、また実際に利用する際にも、双方を参照しながらの利用が想定される。
 
本共同研究の特徴
  ・日本を代表する拠点的研究機関の初めての本格的な共同連携
  ・二つの拠点的データベース群を初めて結びつける挑戦
  ・インターネット上により巨大な拠点を(バーチャルに)形成
 両データベースが連結されることで、字形画像の検索範囲は時代的に一挙にひろがりを持つことになる。史料編纂所の『電子くずし字字典データベース』は、所蔵史料から字形を集めているが、その覆う範囲は平安時代から江戸時代初頭に止まっている。一方、奈良文化財研究所の木簡画像データベース『木簡字典』は、飛鳥・奈良時代の木簡の情報を中心とする。したがって、両者を統合することにより、利用者は古代から近世初頭に至る字形の変遷を、一画面のうちに見ることが可能となる。

連携の経緯について
2004年度 両データベースの開発にあたり担当者間で情報交換開始
2005年度 両データベースの公開へ
2008年4月 東大史料編纂所にて科学研究費補助金基盤(S)「史料デジタル収集の体系化に基づく歴史オントロジー構築の研究」(研究代表者:林譲・史料編纂所教授)が、奈良文化財研究所にて科学研究費補助金基盤(S)「木簡など出土文字資料釈読支援システムの高次化と綜合的研究拠点データベースの構築」(研究代表者:渡辺晃宏)が採択され、データベース連携にむけた環境が整備される。
2009年5月 田辺征夫奈良文化財研究所長と加藤友康史料編纂所長との間で、両データベース連携に関する覚書を交換。    

開発の経緯について
  機関及びシステムの異なるデータベースを結びつけるにあたり、両データベースの相違点をいかに克服するかが、今回の開発における重要な課題であった。
  検索のシステム、結果表示機能において最も異なる点は、東京大学史料編纂所『電子くずし字字典』では検索結果画面に、代表的な字形を一覧する画面があったのに対し、奈良文化財研究所の木簡画像データベース『木簡字典』においては、この表示方法がなかった点である。このため、新たに『電子くずし字字典』と同様に代表字形を一覧するシステムを構築した。これにより、木簡の様々な字形についても、まず典型的な字形を大まかにつかむことができるようになった。また、画像表示においても異なる方式を採用していたため、奈良文化財研究所は新たに画像変換ソフトを開発して、共通連携の実現に努めた次第である。これらの作業を通じて両データベースは検索結果を同一画面上に表示することを可能にした。
  共通検索の実現には、データを共有化させるための多くの手続きが不可欠であり、双方のサーバーへの接続方法から画面の制作の一つ一つについて、両機関で調整をはかりながら完成に至った。

事前取材等
  ・事前の取材は下記問い合わせ先担当者までお願い致します。
  ・関連の諸先生への取材(コメント)は適宜お願いします。
(もしお心当たりがなければお問い合わせください。)

お問い合わせ先
  奈良文化財研究所
    都城発掘調査部 史料研究室  【担当:馬場】
  東京大学史料編纂所
    古文書古記録部 古記録第2室  【担当:井上】

以上

添付資料

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