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リウマチ関節炎・多発性硬化症治療薬開発につながる人工RNA分子・RNAアプタマーの開発に成功研究成果

リウマチ関節炎・多発性硬化症治療薬開発につながる人工RNA分子・RNAアプタマーの開発に成功

平成22年10月28日

東京大学
科学技術振興機構(JST)

リウマチ関節炎・多発性硬化症治療薬開発につながる
人工RNA分子・RNAアプタマーの開発に成功

 JST 課題解決型基礎研究の一環として、東京大学医科学研究所の中村 義一 教授と石黒 亮特任助教らの研究グループはインターロイキン17(IL-17)と呼ばれるたんぱく質と結合し、その生理活性を抑える人工的なリボ核酸(RNA)分子の開発に成功しました。
 IL-17は体内で造られるたんぱく質で白血球などから分泌されますが、過剰に分泌されると、本来外からの異物を排除する免疫システムが自分自身を攻撃し、リウマチ関節炎や多発性硬化症などの自己免疫疾患を引き起こすことがあります。
 本研究グループは、長年標的たんぱく質と結合するRNA分子の研究に取り組み、病気の原因となっているさまざまなたんぱく質に結合するRNA分子を人工的に作る技術開発を進めていました。この分子は「RNAアプタマー」といい、特定の分子のみを標的とする新しい医薬(分子標的医薬)として近い将来、多くの治療薬に用いられると考えられています。
 今回作製に成功したIL-17に対するアプタマーは、リウマチなどの自己免疫疾患に対する画期的なRNA新薬開発に貢献するものと期待されます。
本研究成果は、2010年10月21日(米国東部時間)に米国リウマチ学会誌「Arthritis & Rheumatism」のオンライン速報版で公開されました。

※詳細はリリース文書をご覧下さい。

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