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ピロリ菌ゲノムからわかった遺伝子誕生の新しいしくみ研究成果

ピロリ菌ゲノムからわかった遺伝子誕生の新しいしくみ

「ピロリ菌ゲノムからわかった遺伝子誕生の新しいしくみ」

1.発表概要
ピロリ菌日本株のゲノムとヨーロッパ株のゲノムを比べることで、「ゲノムの逆位(反転)にともなって遺伝子が重複する」という、遺伝子が誕生する新しいしくみを発見しました。

2.発表者
小林一三(東京大学大学院新領域創成科学研究科メディカルゲノム専攻 教授)

3.発表内容
 遺伝子の誕生と崩壊は、進化の鍵となる過程ですが、その仕組みについてはよく解っていませんでした。
人類の半数の胃に住み着いているピロリ菌は、胃炎、胃潰瘍を起こします。「胃がん大国」日本の株は、がんを起こす病原性の強い「悪玉菌」と見られています。私たちは、ピロリ菌日本株4のゲノムを解読し、世界各地のものと比較し、この生物種のゲノムの進化を再構成しました。
 ある遺伝子がヨーロッパ株では1つなのに日本株では2つに増えていること(「重複」)がわかりました。また、ゲノム全体をヨーロッパ株のものと比べると、日本株ではゲノムの一部が「逆位」を起こした(反転した)形になっていました。そして、遺伝子の重複はちょうどこの逆位の付け根で起きていました。

※詳細はリリース文書をご覧下さい

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