イチジクモザイク病の病原体fig mosaic virus(フィグモザイクウイルス)の国内における発見研究成果

掲載依頼「イチジクモザイク病の病原体fig mosaic virus(フィグモザイクウイルス)の国内における発見」 |
2011年4月5日
【報道発表資料】
掲載依頼「イチジクモザイク病の病原体fig mosaic virus(フィグモザイクウイルス)の国内における発見」
1. 発表者 :
石川一也(東京大学 大学院農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 修士課程1年)
前島健作(東京大学 大学院農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 研究員)
難波成任(東京大学 大学院農学生命科学研究科 生産・環境生物学専攻 教授)
2. 発表概要 :
東京大学 植物病院Rは、本年2月、これまで我が国で発生の報告がなかった fig mosaic virus (注1)を島根県のイチジク(注2)から発見しました。日本では約50年前(注3)からイチジクの葉や果実が退緑する『モザイク病』が発生し、品質を著しく低下させるため問題となっていましたが、その原因は不明でした。海外においても、同様の症状が約80年前に報告され、各地で問題となっていました。近年、欧米のイチジクからこれまでにないウイルスfig mosaic virusが検出され、本病害の病原体として提案されていました。本病原体はイチジクに寄生するイチジクモンサビダニにより伝搬されると考えられています。
東京大学 植物病院Rでは、この結果を島根県に報告いたしました。この報告を受けた島根県は農林水産省に報告するとともに、注意を喚起するための病害虫発生予察情報の特殊報を発表しました。
なお、このウイルスは植物に感染するものであり、ヒトに感染しませんので、果実を食べても健康に影響はありません。
※詳細はリリース文書をご覧下さい(図はこちら)。