東京大学先端科学技術研究センターと富士通 世界に先駆けて実用化を目指す、新しいIT創薬技術の共同研究を開始記者発表

平成23年6月10日
東京大学先端科学技術研究センター
富士通株式会社

発表概要：
このたび、東京大学先端科学技術研究センターと富士通は、患者にやさしいがん治療を目指し、ITを活用した新しい創薬技術の共同研究を開始する運びとなりました。

本共同研究では、先端研が研究している「がんを引き起こす原因と考えられるタンパク質の情報」を基に、富士通が開発した、実際の実験に匹敵する高精度で、薬効の予測・選別が可能なコンピューターによる低分子設計・評価技術を利用し、化合物の設計と設計された化合物が原因タンパク質とどの様に作用するかどうかの評価をコンピューター上で行います。今後3年という短期間で、全く新しい化学構造をもち、原因タンパク質に選択的に作用する新薬の候補となる低分子化合物の創出を目指します。本研究の結果、がんと生活習慣病の患者にとって、薬効が高く、副作用の少ない新薬の開発研究が進展し、医療の質の向上と費用対効果の高い医療の実現に貢献することが期待されます。

問い合わせ先：
先端科学技術研究センター　広報・情報室　野口