記者会見「公道における車両搭載型複合現実感システムの実証実験の実施」記者発表

東京大学生産技術研究所 記者会見開催のお知らせ |
平成23年10月27日
東京大学生産技術研究所
1.発表日時:
平成23年10月27日(木)13:30~15:00
2.発表場所:
東京大学生産技術研究所
D棟6F大セミナー室(Dw601)
〒153-8505 目黒区駒場4-6-1 駒場リサーチキャンパス
http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/access/access.html(参照)
3.発表者:
東京大学
生産技術研究所 池内 克史(教授)
大学院情報学環 大石 岳史(特任講師)
4.発表概要:
東京大学池内・大石研究室は、文部科学省が実施する「デジタル・ミュージアムの展開に向けた実証実験システムの研究開発」及び、東京大学、泉陽興業、アスカラボの共同研究「MR技術を用いた次世代型観光・教育施設の研究」の実証実験として、来る11月3日(木)~5日(土)に、奈良
県明日香村において一般公開イベントを実施する。
複合現実感とは、現実世界にCGなどの仮想物体を重ね合わせ、ヘッドマウントディスプレイ(HMD: Head Mounted Display)などを通して現実世界を見ると、あたかも仮想物体が現実にあるかのように見せるための技術である。
池内・大石研究室では、車両に乗って移動しながら体験できるMRシステムを開発した。このシステムは、全方位カメラと呼ばれる全周撮影できるカメラを用いて実世界を撮影し、GPSやジャイロで位置・姿勢を推定しながら正しい位置に仮想物体を重ね合わせて表示する。また全方位カメラから得られた光源環境を利用することによって、実世界と仮想世界の陰影表現の整合性を実現している。さらに実世界、仮想世界の空間構造を考慮した立体音響技術を組み込むことによって、ユーザはより高い臨場感を得ることが可能となった。
本実験では、電動バスに乗りながら明日香村内を移動し、HMDを通じて周囲を見渡すことで再現された飛鳥京の建物群と当時の人々の様子を体験することができる。また実用化に向けてシステムを一般公開し、公道において初めての実証実験を行う。
5.問い合わせ先:
池内 克史(東京大学生産技術研究所 教授)
大石 岳史(東京大学大学院情報学環 特任講師)
6.イベント実施計画:
―Mixed Realityによる飛鳥京体験ツアー―
(公道における車両搭載型複合現実感システムの実証実験)
日 時 2011年11月3日(木)~11月5日(土)、10時~15時(受付開始9時)
場 所 奈良県明日香村、伝板蓋宮跡~飛鳥寺の区間
主 催 東京大学生産技術研究所 池内・大石研究室
共 催 泉陽興業株式会社、株式会社アスカラボ、明日香村役場
協 力 奈良女子大学・城研究室
本イベントでは、飛鳥京の建造物などをコンピュータグラフィクス(CG)で再現し、HMDを通して見ることによって、現在の風景とCGを合成し、体験者はあたかも飛鳥京内にいるかのような体験ができる。建造物の再現に加えて、官人など当時の人物が登場するほか、大化の改新の始まりとなった「乙巳の変」の一部を再現する。
体験者は、明日香村内の伝板蓋宮跡から飛鳥寺までの経路を電動バスに乗って移動しながら復元された飛鳥京の様子を体験する。最大体験人数は1回につき6名、体験時間は6~7分程度であり、アンケート記入を含めた全体の所要時間は20分程度の予定である。体験の申し込みは、当日整理券の配布によって行う。