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東京大学高齢社会総合研究機構 記者説明会「コミュニティケア型仮設住宅がグッドデザイン賞特別賞を受賞 および最新の活動報告について」記者発表

東京大学高齢社会総合研究機構 記者説明会
「コミュニティケア型仮設住宅がグッドデザイン賞特別賞を受賞
および最新の活動報告について」

平成24年12月4日

東京大学高齢社会総合研究機構

東京大学高齢社会総合研究機構(機構長:鎌田実)では、2009年4月の設立以来、超高齢社会の課題解決を目指して、実フィールドでの長寿社会のまちづくりモデル構築などを実践してきました。
このたび、岩手県釜石市の平田運動公園に建設したコミュニティケア型仮設住宅が、2012年度のグッドデザイン賞で日本デザイン振興会会長賞(復興デザイン賞)という特別賞を受賞しました。
また、12月15日(土)には、超高齢社会の課題解決に向けた当機構のこれまでの取り組みと成果をお伝えする報告会を開催します。
つきましては、報道機関の皆様に当機構の最近の活動概要をご説明する場を以下のように設けます。
本プレスリリースの内容について、当機構の教員による説明を行いますので、ぜひご参加くださいますようお願いいたします。

1)日 時:平成24年12月4日(火) 13時から
2)場 所:東京大学工学部2号館・3階輪講室(2-31B)(次頁地図参照)
3)発表者:鎌田  実  高齢社会総合研究機構長・教授
          飯島 勝矢 高齢社会総合研究機構・准教授
          他、担当研究員が同席し、ご質問に対応する予定です。

●コミュニティケア型仮設住宅がグッドデザイン賞特別賞を受賞
家を流され家族や友人を失った被災者が閉じこもることなく、再び生きがいを見つけ、元の生活を取り戻せるような住まいとケアそして生活に必要な機能が一体的に整備された仮設の「まち」が、今後の仮設住宅団地のスタンダードとして高く評価されました。
今後は、仮設住宅団地の成果を災害復興公営住宅へと発展させる提言も行っていきます。

●柏市で2000人規模の『栄養とからだの健康増進調査(キャラバン型健診)』を実施
超高齢社会の大きな鍵を握る健康増進対策において、虚弱化の代表的な現象である加齢性筋肉減少(サルコペニア)をいかに食い止めるのかが重要です。当機構では、「いつまでもしっかり噛んで食べ、しっかり歩く」というスローガンを科学的根拠とともに発信し、国民運動による意識変容を目指すプロジェクトに取り組んでいます。
高齢者の健康を「食の虚弱」という視点から見つめ直し、高齢者の食環境や生活、様々な心身機能を多角的に調査しました。産学連携の活動を背景に、市民が運営に参画した調査事業です。11月に終了した本調査の速報結果をご報告します。

●在宅医療と介護に関する情報連携の在り方に関する研究委員会がスタート
地域包括ケアの充実が求められる中、在宅医療と介護の連携に関する情報システムの活用が増えています。しかしその一方で、全国各地で異なる情報システムが乱立しているという課題があります。こうした現状をふまえ、情報連携の標準化へ向けた方策を具現化するべく、関係する府省庁、有識者、企業の参加のもと、本年度末に共通基盤モデル構築と共有情報のあり方を提言する研究委員会をスタートしました。
なお、在宅医療・介護に向けた取り組みは、この情報システムのほか、在宅医療研修、多職種連携など順調に進んでおり、15日の活動報告会にてその全体像を発表する予定です。

●柏市での生きがい就労が拡大中:セミナー参加者は500名を突破,就労従事者も100名超へ
団塊世代の引退に伴い急増する元気な高齢者のスムーズな地域社会への参画を促すとともに、地域の課題解決を図るための試みとして、地元でワークシェアしながら個々のペースで働ける「生きがい就労」の取り組みが千葉県柏市で進められています。
就労セミナーには延べ500人以上の市民の参加があり、また、11月時点で農業関係分野約60名,保育・子育て支援分野約30名,福祉・生活支援分野約50名の「生きがい就労」が実現されました。今後もこの動きが拡大する予定です。高齢者や地域に対する影響についても検証が進んでいます。

●植物工場ユニット「agri-cube(アグリキューブ)」を活用した「生きがい就労」事業の研究スタート
   大和ハウス工業株式会社より植物工場ユニット「agri-cube(アグリキューブ)」2台を今年度内に寄贈いただき、UR豊四季台団地内に設置します。高齢者の就労体制の検証、生きがい効果の分析、事業運営に向けたスキームの検証等、本ユニットを用いた新たな「生きがい就労」事業の研究を開始します。

●12月15日に高齢社会総合研究機構の活動報告会を開催(特別講演:大槌町長 碇川 豊氏)
前述の研究を含む活動の報告会を12月15日(土)に安田講堂にて開催します。「在宅医療の普及」「生きがい就労の実現」「生活住環境(住まい・移動等)のあり方」の3部構成で、超高齢社会が明るい未来となるための道筋について、実フィールドで取り組んできた研究活動と成果についてご報告します。また、特別講演として、岩手県大槌町の碇川町長をお招きし、高齢化の進む被災地での新しいまちづくりについてご講演いただきます。

問い合わせ先:東京大学高齢社会総合研究機構
担当: 宮原章子

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