東京大学情報理工と三菱UFJニコスが次世代個人認証技術の発展に向けて協力 ―安全・安心な社会を目指して次世代個人認証技術の寄付講座を開設―記者発表
東京大学情報理工と三菱UFJニコスが次世代個人認証技術の発展に向けて協力 |
平成25年3月27日
東京大学大学院情報理工学系研究科
三菱UFJニコス株式会社
1.発表者:
国立大学法人 東京大学大学院情報理工学系研究科
三菱UFJニコス株式会社
2.発表内容:
国立大学法人 東京大学(総長:濱田 純一、以下、東京大学)大学院情報理工学系研究科(研究科長:萩谷 昌己、以下、情報理工)は、電子決済における次世代個人認証技術の確立に向け、三菱UFJニコス株式会社(代表取締役社長:和田 哲哉、以下、三菱UFJニコス)の寄付による「次世代個人認証技術講座(三菱UFJニコス寄付講座)」を平成25年4月1日から5年間に亘り、開設することと致しました。
「次世代個人認証技術講座(三菱UFJニコス寄付講座)」は、同4月1日に情報理工の附属教育研究施設として設立されるソーシャルICT研究センター(センター長:國吉 康夫)の新融合サービスICT分野の講座として設置されます。次世代個人認証技術の寄付講座設置により、三菱UFJニコスと情報理工が協力して、安全・安心な電子決済の実現を目指します。
近年、時間や場所の制限なく利用できる電子商取引の普及・浸透は著しく、これに伴い、インターネット上での電子決済を安全・安心に行うための個人認証技術の重要性も急速に高まっています。本寄付講座は、三菱UFJニコスと情報理工が協力して、安全・安心な、かつ利便性の高い電子決済の実現を目指し、有用な個人認証技術の確立を目的に設置するものです。
本寄付講座は、ソーシャルICT研究センターの「新融合サービスICT分野」、「次世代社会システムICT分野」、「社会システム情報学分野」の3つの柱のうち「新融合サービスICT分野」に設置され、坂井修一特任教授(兼担:情報理工 電子情報学専攻)と新たに任用が予定されている若手教員・研究員により、運営されます。
インターネット上での電子決済はその利便性の反面、クレジットカードの不正使用等、セキュリティの観点では未だ万全とはいえません。また、生体認証をはじめ、不正使用等を防止する各種の個人認証技術が開発されてはいますが、実用性の問題に加えて、指紋等を認証に使うことへの心理的抵抗などの問題点があり、学術分野としても未成熟です。本寄付講座では、上述の問題をクリアする個人認証技術の開発と実用化に向けた研究を行うとともに、今後本分野を担う研究者・技術者の育成も支援し、本分野の学術分野としての確立を目指します。
情報理工と三菱UFJニコスは、国内外の社会基盤となったインターネット上での電子決済を支え、国際標準とも成り得る有用な個人認証技術を確立し、安全・安心な電子商取引の実現を通して、社会に貢献します。
3.お問い合わせ先:
東京大学大学院情報理工学系研究科 広報担当:木戸
三菱UFJニコス株式会社 広報部:安部、小林