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記者会見「東京大学工学部と千葉大学の連携による、教育機関におけるISO50001を用いたエネルギーマネジメントシステム導入モデル事業」記者発表

記者会見
東京大学工学部と千葉大学の連携による、
教育機関におけるISO50001を用いた
エネルギーマネジメントシステム導入モデル事業

平成25年6月24日

 東京大学大学院工学系研究科
千葉大学

1.会見日時:2013年  6月24日(月)  13:00 ~ 14:00  

2.会見場所:TKP虎ノ門会議室(港区虎ノ門1-19-9 虎ノ門TBLビルディング3F)
カンファレンスルーム3C

3.出席者: 
倉阪秀史  千葉大学人文社会科学研究科 教授  千葉大学環境管理責任者
松橋隆治  東京大学大学院工学系研究科 教授  東京大学工学部エネルギー管理責任者
馬上丈司  千葉エコ・エネルギー株式会社(事務局組織)代表取締役社長 兼 千葉大学特任講師

4.発表のポイント
  ◆どのような成果を出したのか:
千葉大学と東京大学工学部(松橋研究室)が相互に連携し、エネルギーマネジメントシステム(ISO50001)の導入を行う。ISO50001の認証を受ければ、国内の大学として初の事例となる。

 ◆新規性(何が新しいのか):
2011年に発行したISO50001というエネルギーマネジメントシステムに関する国際規格に基づいて、国内の大学、学校関連組織でエネルギー管理事業が実施された日本初の事例となる。また、2つの大学が連携してマネジメントシステムを導入する事例も他に類を見ない。

 ◆社会的意義/将来の展望:
両大学のノウハウを相互に活かしながら、エネルギー効率向上、CO2削減と共に、エネルギーコストの節減を達成し、大学経営の効率化を行う。更にこの取り組みを全国の大学をはじめ社会全体に波及させエネルギーマネジメントシステム導入の先進的モデルとなることを目指す。

5.発表概要: 
千葉大学と東京大学工学部(松橋研究室)は相互に連携し、教育機関におけるエネルギーマネジメントシステム(ISO50001)の導入による経営上の効果及び本業たる教育研究における効果を検証するとともに、日本における大学等教育機関の先導的事例となることを目的として、本モデル事業を実施する。

東日本大震災以降、エネルギーの効率的利用と絶対的消費量の削減が社会的課題となり、従来のエネルギーの使用の合理化に関する法律(省エネ法)の枠組みにとどまらない新たな取り組みが求められている。今回、主たる事業実施組織である千葉大学と東京大学はともに大規模大学であり、それぞれ東京都及び千葉県における大口のエネルギー消費事業者である。これらの理由から、両大学はエネルギー問題に取り組む社会的責任を負っている。
対策は長期に亘って進めてきたところであるが、より体系化されたエネルギーマネジメント実施のために、今般ISO50001を用いたエネルギーマネジメントシステムの構築に取り組む。これにより両大学のエネルギーパフォーマンスを向上させるという先駆的な取り組みを率先して行うことによる社会的な波及効果を考慮し、わが国におけるエネルギーマネジメントシステムの普及を目指す。
  本事業の特筆すべき点として、千葉大学と東京大学工学部(松橋研究室)のノウハウの結集・拡散が可能となる点が挙げられる。千葉大学では、2003年から環境マネジメントシステム及びその国際規格であるISO14001を学生が主体となって運用しており、日本環境経営大賞最優秀賞を受賞するなど高い評価を得ている。東京大学では以前から「東京大学サステイナブルキャンパスプロジェクト(TSCP)」を全学的に取り組んでおり、これまで独自に省エネルギー、低炭素化に取り組んできた。これらのノウハウを相互に還元し合い、より質の高いエネルギーマネジメントシステムの構築・運用をすることが可能となる。さらに、事業の成果を広く公開することにより、両大学のノウハウをさらに拡散することが可能となる。
  また、本事業の事務局組織として「千葉エコ・エネルギー株式会社」が両大学のエネルギーマネジメントシステム構築・運用のサポートを行う。千葉エコ・エネルギー株式会社は、千葉大学において学生主体で環境マネジメントシステムの構築・運用を担う「千葉大学環境ISO学生委員会」の顧問教員及び所属学生らで構成された大学発ベンチャー企業であり、主に自然エネルギー導入支援事業や環境マネジメントシステム構築支援事業を行なっている。本事業においても、環境マネジメントシステムの専門的見地から両大学のエネルギーマネジメントシステム構築のサポートを行なっていく。

6.問い合わせ先: 
<記者会見及び本モデル事業全体に関する問い合わせ先>
千葉エコ・エネルギー株式会社(事務局組織)
本プロジェクトマネージャー 小池哲司(こいけ てつし)

<千葉大学の取り組みに関する問い合わせ先>
千葉大学環境ISO事務局

<東京大学工学部(松橋研究室)の取り組みに関する問い合わせ先>
東京大学大学院工学系研究科
電気系工学専攻教授 松橋隆治(まつはし りゅうじ)

7.用語解説: 
エネルギーマネジメントシステム(EnMS)
エネルギーマネジメントシステムとは、事業者が組織のエネルギー使用に際して、方針・目的・目標を設定し、その達成のための計画を立て、手順を決めて管理するマネジメントシステムのことです。このEnMSを確立する際に必要な要求事項を標準化し、国際的に定められた規格(ISO)がISO50001となります。似たような例として、環境に配慮した組織運営をするためのシステムである環境マネジメントシステムとISO14001があります(千葉大学はISO14001の認証を2004年に取得)。

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