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スマートシティー統合制御システムの通信検査基準を公開記者発表

スマートシティー統合制御システムの通信検査基準を公開

2014年2月12日

東京大学大学院情報理工学系研究科

1.発表者: 国立大学法人東京大学 情報理工学系研究科 江崎研究室
        東大グリーンICTプロジェクト・コンソーシアム

2.発表のポイント:
●スマートシティー構想における通信規格の一つであるIEEE1888技術の品質検査基準(適合性検査仕様)を公開しました。
● この品質検査基準により、電力、気象、防災、交通、農業、ヘルスケアなどの分野における通信機器の品質をある一定レベルに維持することが可能になり、情報の好循環システムの実現につながります。
● この検査仕様および検査実施のための「テスター」はオンラインで申請することで入手可能です。

3.発表内容:
国立大学法人東京大学(総長:濱田 純一、以下東京大学)大学院情報理工学系研究科の江崎 浩 教授、落合 秀也 助教は、産学連携コンソーシアムである東大グリーンICTプロジェクト(主査:江崎 浩、以下GUTP)の活動の一環として、IEEE1888技術(*1)への適合性検査仕様を整備し、このたび、その内容を公開しました。

この「IEEE1888技術への適合性検査仕様」は、電力、気象、防災、交通、農業、ヘルスケアなどの分野における、いわゆるファシリティーを電子化・スマート化する際に必要な通信の検査・品質基準を示すものになります。これらのスマート通信機器の、統一的な基準(190個の項目)による客観的な検査を可能にすることで、各メーカーやインテグレーターから提供される装置の実装品質をある一定レベルに保ち、システムや機器の相互接続性(*2)を確保できることになります。これはスマートシティー・システムにおける情報の好循環を実現する上で欠かすことができない要件であり、今回、その基準を具体的に示したことで、次のステップを見据えたインフラ要素技術の整備につながると期待されます。

  GUTP は、これまで、情報通信分野からのアプローチで「ビルのエネルギー管理と省エネ、そしてスマート化」をテーマに、あらゆるファシリティーの情報をインターネット上で広域に監視・共有・制御するIEEE1888技術の開発に貢献してきました。現在、この技術は、スマートシティー構想における重要な標準技術の一つとなり、設備監視システム、太陽光システムの他、気象防災監視ネットワーク、近未来の植物工場などにも応用されています。このたび、日本の総務省による『ネットワーク統合制御システム標準化等推進事業(2010年度)』の成果を引き継ぎつつ、エヌ・ティ・ティ・コムウェア株式会社をはじめとする各社のご協力の下、今回の適合性検査仕様を充実させ、GUTP から公開する運びとなりました (http://gutp.jp)。

  公開される内容には、検査仕様の他、検査の実施を円滑かつ機械的に行える「IEEE1888コンフォーマンス・テスター(株式会社コムツァイト製造)」が含まれます(図1、図2)。

4.問い合わせ先:
東京大学大学院 情報理工学系研究科 教授 江崎 浩

5.用語解説: 
(*1) IEEE1888:Ubiquitous Green Community Control Network。ビルエネルギー管理システム(BEMS:Building Energy Management System)をはじめとする、スマートシティーの構築に必要なコミュニティの監視制御を担う通信規格であり、2011年にIEEE(米国電気電子学会)での標準化が完了している。
(*2) 相互接続性:通信の分野において、複数のメーカーの装置間で相互に通信できること(性質)を表す用語。相互接続性のない通信機器は、他社の装置と組み合わせて使用することができない。また、故障しても他社の代替品(互換品)には交換できない。スマートシティーのインフラは、複数社のシステムが共存することで成立するため、相互接続性は機器選択の上で重要な判断基準となる。今回の検査基準は、策定段階で、相互接続検証試験(2013年11月に実施、16社参加)に導入され、相互接続性の向上に寄与することが確認されている。

6.添付資料:

20140212_01

図1:検査仕様書に基づくIEEE1888通信機器の検査の流れ(概念図)

20140212_02

図2:IEEE1888コンフォーマンス・テスターによる検査実行の様子

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