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スマートフォレストリー公開実証試験のご案内研究成果

スマートフォレストリー公開実証試験のご案内

平成26年12月5日

東京大学大槌イノベーション協創事業
コンソーシアム日本の木
釜石地方森林組合

1.日時:平成26年12月10日(水)13:30~14:30
2.場所:釜石市内森林
        ※ 当日は13:15に釜石地方森林組合にお集まりください。
試験場所へは、皆様お集まり次第、車へ乗り合わせて移動致します。
(釜石地方森林組合:岩手県釜石市鵜住居町3地割8番地3 TEL0193-28-4244)
3.出席者:仁多見 俊夫(東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻 准教授)
4.発表概要:
  東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻 仁多見 俊夫 准教授らは、東京大学大槌イノベーション協創事業(注1)の一環として、釜石地方森林組合(事業エリア:釜石市、大槌町)などの林業関係団体・企業とともに「コンソーシアム日本の木」を設立し、林業の”情報化”をキーワードに、「ICT技術を活用したスマートフォレストリー(注2)」を実証するための研究に取り組んでまいりました。このたび、本コンソーシアムの一部活動の成果報告として、以下の通り公開実証実験を行います。
(1) 機能化森林地理情報システム(GIS)による施業管理
(2) カメラを使用した、林業機械(プロセッサ)による丸太造材データの収集  
(3) トラックマウントバンドラー(注3)による、高効率な林地残材集積作業

(1)は、森林情報を管理する地理情報システムを核に、施業を管理する機能を付加し、クラウドサービス化したもので、タブレット端末、PCなどで、森林資源管理、施業提案、素材販売管理業務が場所にかかわらず可能です。
(2)は、これまで人手で行っていた、丸太の造材情報を、ICT技術を用いることにより、自動で取得するシステムです。カメラにより丸太断面を撮影・画像処理することで、造材した丸太の径や断面積などの情報を取得。そのデータを3G回線を使用して情報収集サーバに蓄積します。
(3)は、丸太を造材した後の、枝や葉の部分の効率的な集積システムの検証を行います。バンドリングマシン(注1)で圧縮成型することで、体積を減らし、輸送の効率化を行います。さらに、バンドリングマシンをトラックに搭載し、自走可能とすることで現場間の移動のロスが大幅に削減可能となりました。

 

造材丸太情報収集システム

 

トラックマウントバンドラー

 

5.問い合わせ先:
   東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻 准教授 仁多見俊夫

6.用語解説:
(注1)東京大学大槌イノベーション協創事業:
東京大学の5つの部局の研究者と数十社の参画企業からなる産学連携のコアが地域住民・行政と連携し、林業、水産業、観光、移動と移動手段、コミュニティ再生、ICTの6分野で活動しています。経済産業省「産学連携イノベーション促進事業」の採択を受け、大槌を中心に、復興を契機として「新しいアイデアと考え方を提案・実証・伴走して新しいことを興す」ことを目的としています。
(注2)スマートフォレストリー:
ICT技術を活用することで、森林情報の集積・管理・運用をより効率的に行う新しい林業。
(注3)トラックマウントバンドラー、バンドリングマシン:
枝や葉などを圧縮成型する装置をバンドリングマシンといいます。トラックマウントバンドラーは、移動性能を上げるため、バンドリングマシンをトラックに積載したものです。
7.「コンソーシアム日本の木」について
「コンソーシアム日本の木」は、東京大学大学院農学生命科学研究科森林科学専攻 仁多見 俊夫 准教授を主査とし、東京大学大槌イノベーション協創事業において、林業の”情報化”をキーワードに、「ICT技術を活用したスマートフォレストリー」を実証するため、以下の研究に取り組んできました。
■研究テーマ①:機能化森林GISを活用した森林資源管理システムの開発
■研究テーマ②:林業機械(プロセッサ)稼働管理及び造材データ収集マーク機構の開発

このたびの公開実証試験は、研究テーマ②、③に関わるものです。3つのテーマが連携し、一体的な情報システムを確立することで、大槌町の新たな産業創出を目指しています。

 


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