2018年度「留学生と外国人研究者のための地震・防災セミナー」開催報告 2018年度冬学期「留学生と外国人研究者のための地震・防災セミナー」を開催。起震車での地震体験や消火器の訓練を行いました。
グローバルキャンパス推進本部では、留学生や外国人研究者の防災意識の向上のため、年に2回、「留学生と外国人研究者のための地震・防災セミナー」(協力:本学地震研究所、東京消防庁本郷消防署)を実施しています。今回のセミナー(2018年10月11日実施)は、今年度より新設された「Go Globalセンター」(本郷キャンパス理学部1号館東棟1階)での2回目の開催となりました。セミナーは、レクチャーと防災体験の2部構成で、日本語・英語・中国語で実施され、12ヶ国から50名の留学生が参加しました。通常の地震・防災セミナーの情報に加え、この夏から秋にかけて全国各地に大きな被害をもたらした台風や豪雨の被害についても説明がなされました。
セミナーでは、まず、本学地震研究所青木助教により、地震・津波・火山噴火の発生メカニズムをふまえ、災害発生時にどのような行動をとるべきかという講義が行われました。特に、津波の記録映像を見た留学生から驚きの声が上がっていました。 次に、東京消防庁本郷消防署から、揺れを感じたときの初動対応、火災などの二次被害を防止するための注意事項、また、非常用持出袋などの防災グッズを用いた具体的な災害対策について説明がありました。レクチャー後には、「地下にいるときは地上に出たほうが良いのか、地下にとどまるべきか」、「家具を固定するためにはどのようにしたらよいか」など活発な質問が寄せられました。 2部の防災体験では、起震車による地震体験、消火器訓練、煙体験ハウスでの避難訓練が行われました。地震体験では、緊急地震速報の報知音に続き、震度6強や7の揺れを体験しました。消火器訓練では、火元に見立てた的を目がけて水を噴射する訓練を行いました。また、煙体験ハウス(人体に無害な気体を充填した2m×5mのテント)を安全に通過する体験も行いました。参加者からは「震度というスケールについては初めて知ったが、実際に揺れを体感することで、各震度の揺れの具合が確認できた」、「煙に巻かれるとまわりがまったく見えないことがわかった」などの感想が聞かれました。
セミナーでは、「東京防災」(発行:東京都)のウェブサイト版や、最寄りの避難経路や避難場所がウェブサイトで検索できる「防災マップ」、緊急地震速報やスマートフォンで利用できる防災アプリなど、災害発生時に、信頼できる情報源にタイムリーかつスムーズにアクセスする具体的な方法についても紹介がありました。
今後も、グローバルキャンパス推進本部では、学内外の協力を得ながら、留学生や外国人研究者が、普段から防災意識を高め、災害発生時の的確な行動につなげられるよう、セミナーや防災体験など様々な機会を提供していきます。
地震体験の様子
◆参考:東京大学留学生支援ウェブサイト https://www.u-tokyo.ac.jp/adm/inbound/ja/