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令和5年度教職課程・学芸員等実習報告会を開催

掲載日:2023年12月6日

 11月20日(月)15時より、教育運営委員会教職課程・学芸員等部会主催、教育学研究科・教育学部を取りまとめ部局として、教職課程・学芸員等実習報告会がオンラインで開催されました。

 今年度教育実習を行った3名、博物館実習を行った2名の合計5名の学部学生及び大学院学生による報告が行われ、それぞれの実習において学んだこと、感じたことについて報告がありました。

 教育実習を行った学生からは、実習生が生徒のことを見るよりも生徒の方が実習生のことをよく見ていると感じたことや、教育実習の前に生徒や授業に関わる経験があり、ある程度の慣れがあった方が教育実習で自分らしさ、授業内容へのこだわりが出せるようになり実習を充実させると感じたことについて、また完璧な指導計画に固執するよりも現場に焦点を当て生徒とのリアルタイムでの相互作用や余白を意識して生徒と関わる方が大事だと感じたという話がありました。
 また博物館実習を行った学生からは、美術館の機能・役割を多角的に学べる学芸員の魅力と、実習先が都内の公立美術館だったため所蔵スペースや予算の制限がある中で仕事をする難しさを感じたことや、博物館が行政や民間企業とも協働し地域とのコミュニケーションを図っていることを学び、実習を経て博物館や資料に貢献できるような職業に就きたいと思ったことなどについての報告がありました。

 また、各学校、施設からご出席いただいた方々より、教育実習・博物館実習について、実習は初心に帰る貴重な機会であることや、大学生・大学院生ならではの視点から学ぶことがあったなど一言ずつコメントをいただきました。

 報告の後の質疑応答においては、教育実習生に対して、生徒からよく見られていることを実習生としてどのように受け止めたか、生徒とどのような関わりを持とうとしたかという質問がありました。実習生からは髪型など実習生の細かな変化に生徒が気づいてくれる驚きや嬉しさが緊張で狭まっていた視野や意識を変えるきっかけになったこと、生徒に対して積極的に挨拶し変化に気づけるように注視したことを回答していました。

 続いて、毎年多くの本学実習生を受け入れていただいている東京大学教育学部附属中等教育学校の細矢和博副校長より教育実習のご感想と報告に対するご講評をいただき、それぞれの実習で得られた気づきは教育実習を経験しないと語ることができないものなので、自分の幅が広がったはずだと語られました。

 報告会の最後には、教育学研究科・教育学部の藤江康彦教授および新藤浩伸准教授より、それぞれ教育実習と博物館実習について総括の言葉があり、新型コロナウイルスの影響が続き、また業務が益々多忙化している中、本学の実習生を受け入れていただいた関係者に対する謝意が述べられました。そして生徒の側の経験だけでは見えていなかったことに実習を通して気づくことの重要性や、実習で得た経験は今後実際に教員や学芸員となるときの糧となり、教員や学芸員にならないとしても社会に出たときに必ず役立つ旨が述べられ、報告会は閉会となりました。

 それぞれが実習において学んだこと、感じたことを振り返り今後の人生に生かせるような充実した報告会となりました。
 
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