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令和2年度教職課程・学芸員等実習報告会

掲載日:2020年12月23日

 12月3日(木)16時30分から教育運営委員会教職課程・学芸員等部会主催、教育学研究科・教育学部を取りまとめ部局として、教職課程・学芸員等実習報告会が開催されました。例年は法文2号館文学部教員談話室において対面形式で開催しておりましたが、今年度は新型コロナウイルス感染症の拡大状況を考慮し、初めてZoomを用いたオンライン形式での開催となりました。
 
 報告会では、今年度の教育実習、介護等体験、博物館実習に参加した学部学生及び大学院学生6名による報告が行われ、学生はそれぞれの場所からZoom上で報告を行いました。スライドを画面共有しての発表を行う学生もおり、オンラインならではの新たな試みが見られました。
 教育実習を行った学生からは教科指導に向けて教材研究を深めることの重要性や授業内外での生徒との関わりの大切さなどが語られ、介護等体験を行った学生からは、社会福祉施設の利用者が身体機能・認知機能は様々でも自分の意思をしっかり持っていることや、介入と見守りの使い分けが重要である点で福祉と教育が共通することへの気づきについて報告がありました。
 また博物館実習を実施した学生からは、博物館として標本資料を保管・継承するとともに短期的な社会的要求にも応えていく必要性や、一見無価値なものに内在する価値をいかに人々に知ってもらうかという学芸員の使命などが語られました。
  
 報告の後の質疑応答では、オンライン・オンサイトそれぞれの利点や、感染症対策がとられる中で実習生自身が現場で感じたことなどについて質問があり、オンラインの実習では場所に制約されない利点がある一方でオンサイトで実物に触れることで初めて発見される学びがあることや、実習生自身で感染症対策を行いつつも現場で感染を拡大させてしまう可能性について不安があったことなどが語られました。

 続いて、毎年多くの本学実習生を受け入れていただいている東京大学教育学部附属中等教育学校の淺川俊彦副校長より実習のご感想と報告に対するご講評をいただき、教育実習において生徒との関係を築き上げる中で、実習生の側から生徒に働きかけることの大切さが語られました。
 報告会の最後には、教育学研究科・教育学部の浅井幸子准教授と新藤浩伸准教授より、それぞれ教育実習・介護等体験と博物館実習に関する総括の言葉が述べられました。その中で新型コロナウイルス感染症の拡大により実習の実施が困難となる中で本学の実習生を受け入れていただいた関係者に対する謝意や、大学を離れて現場で実習を経験することの意義などが述べられ、閉会となりました。

 今年度は感染症の影響を考慮し、報告会後の懇親会の開催は中止となりましたが、人と人との距離が意識される時世においても学外で実習を行い、現場で人やものに実際に触れる経験をすることの意義を改めて認識させるような、充実した報告会となりました。
 
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