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令和4年度「東京大学稷門賞」授賞式を挙行

掲載日:2022年10月20日

 令和4年度「東京大学稷門賞」の受賞者が、「山﨑 惠様」「和佐見 勝様」「似鳥 昭雄様」「公益財団法人 末延財団様」「JX金属株式会社様」「興和株式会社様」に決定し、授賞式が9月27日(火)伊藤国際学術研究センター伊藤謝恩ホールにおいて挙行されました。なお、当日山﨑様はご欠席で、他5団体・者にご出席いただきました。

 本表彰は、私財の寄附、ボランティア活動及び援助等により、本学の活動の発展に大きく貢献した個人、法人又は団体(現に在籍する本学の教職員及び学生は原則として対象外)に対し授与するもので、平成14年度より毎年度行っています。
 
授賞式では、選考結果の報告、各受賞代表者への表彰状の贈呈があり、その後、総長の挨拶、受賞者からの挨拶が行われました。
 
今年度も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、会場での出席人数を限定し、Zoomウェビナーによる配信を行いました。 
 
なお、受賞者の授賞理由は以下のとおりです。
 
◎ 受賞者
1.山﨑 惠 様 
 授賞理由:本学の最先端研究の1つである「光量子コンピューター研究支援基金(プロジェクト設置責任者:古澤 明教授)」(エラーフリーの汎用量子コンピューター(光量子コンピューター)の社会実装を目指す)に対し、基金への累計寄付総額の大半を占める多大なる寄付をいただいた。同氏からの多額の寄付により、古澤教授と同研究室ワリット・アサバナント助教の共著書が伝統あるアメリカ物理学会から出版されるという大きな成果を生み、また本成果等により、2022年度に同助教が「第35回安藤 博記念学術奨励賞」を受賞した。
このように、基金の目的の1つである若手研究者の育成や、本学の光量子コンピューター研究の発展に多大な貢献をしていただいている点が評価され、採択することとなった。
 
2.和佐見 勝 様
  授賞理由:「東京大学 丸和 柏FUSIONフィールド」に対する寄付は、柏地区全体として持つべき機能の1つである「運動施設」の機能整備に多大な貢献をもたらすものである。また、同フィールドは、全学的に推進するFUSIONフィールド構想の柏キャンパスの拠点として、同氏が代表である(株)丸和運輸機関とスポーツ先端科学連携研究機構(UTSSI)との共同研究の場であり、その成果は全ての人々が活躍するダイバーシティ社会への貢献に寄与することが期待される。さらに、同フィールドに様々な研究者が集い、未知の領域にチャレンジする研究の場となることにも期待できることからも、本学の21世紀における新たな学問の発展という柏キャンパスの建設構想にも合致するものであり、本学に多大な貢献をもたらすものと評価され、採択することとなった。
 
3.似鳥 昭雄 様
  授賞理由:「ユニークな子どもに対する教育研究活動の支援」を寄付目的として、令和3年に多大な寄付をいただき、その一部は、「個別最適な学び研究」寄付研究部門(設置予定期間:2022年4月より4年間)の設置・運営に振り替えられている。本寄付研究部門では、個々の能力や特性にマッチする多様な学びのプログラムを、認知や性格特性的にユニークな子どもたちに提供し、個別最適な学びを実現する新しい教育方法の確立を目指している。
「学びのプログラム」開発などで、当初目的の一部はすでに達成しつつあり、その効果は今後も継続、波及するものと考えられ、本学に多大な貢献をしていただいていると評価され、採択することとなった。
 
4.公益財団法人 末延財団 様
  授賞理由:[1]1933年以来、成績優秀な学生に対する給与奨学金の支給、[2]英米法・比較法を研究する大学院生に対する給与奨学金の支給、[3]2020・21年度に新型コロナウイルス被災支援事業として、学生の通信環境の整備・改善、学生が自宅から利用できるオンラインデータベースの拡充・整備のための寄付、[4]2017年度以来、教育研究の国際化のための研究者養成プロジェクトとして、海外への若手研究者短期派遣、ドイツ語・フランス語応用講座のための寄付、[5]2020~22年度に、毎年度3,000万円ずつを寄付し、新たな法学の枠組みとなる寄付講座「トランスナショナルロー」を開設、Asian Law Institute (ASLI)第19回年次大会の実施、と実に様々な形で支援をいただいている。
古いものでは戦前の1933年から、近年のコロナ禍における支援まで、長年にわたり多様な形で支援いただいている点が評価され、採択することとなった。
 
5. JX金属株式会社 様
  授賞理由:「非鉄金属資源循環工学」寄付研究部門(2012年1月~2026年12月)は資源循環型社会の構築を目指した、非鉄金属のリサイクルに関する調査や研究、ならびに将来を担う人材の育成を目的として設置され、人的交流と教育の中核拠点として、我が国における非鉄産業を牽引する役割を担っている。第2期(2017年1月1日)からは、非鉄金属分野および基礎となる工学分野の重要性や将来性に関する小中高生およびその保護者への教育ならびにアウトリーチ活動を行ってきた。第3期(2022年1月1日)からは、学内外の多種多様な組織と綿密に連携しながら、より高度なSTEAM教育を展開している。
長年にわたる支援によって優秀な人材と高度な情報が全世界から集まる研究・交流、教育拠点の形成に大きく貢献している点が評価され、採択することとなった。
 
6. 興和株式会社 様
授賞理由:平成15年から令和4年まで20年にわたり、興和基金講座として「システム生物医学分野」「増殖生化学分野」「核内複合体分野」および「がん・代謝プロジェクト」の支援を目的に、多大な寄附をいただいた。
また、本学法人化後、新制度として寄附基金による「教授ポスト」が創設され、「システム生物医学分野」を中心に発足したシステム生物医学ラボラトリーは、その後の研究・教育活動に大きな波及効果をうみ、「生命情報若手アライアンス」として、いまなお発展を続けている。また、コロナ感染症対応にもPCR・抗体の臨床研究の中心となっている。
20年間という長年にわたる多大かつ広範な貢献は、本学のみならず社会の発展にも大きく貢献している点が評価され、採択することとなった。

 
【記念撮影】
和佐見 勝 様
似鳥 昭雄 様
公益財団法人 末延財団 様




興和株式会社 様
                                       
JX金属株式会社 様




授賞式の様子
 
【受賞者ご挨拶】
和佐見 勝 様
似鳥 昭雄 様
公益財団法人 末延財団 様
JX金属株式会社 様
興和株式会社 様
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