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令和元年度「東京大学安全の日」講演会 開催

掲載日:2019年7月9日

 7月2日(火)、医学部教育研究棟鉄門記念講堂において、「大学における防火防災」をテーマとして令和元年度「東京大学安全の日」講演会が、本学環境安全本部 光石衛本部長の総合司会により開催されました。
 
 本学では平成17年に発生した本学関係者の死亡事故を受けて7月4日を安全の日と定めています。「東京大学安全の日」講演会は、安全の日を迎えるこの時期に、事故の記憶を風化させず、大学全体の安全レベルを継続的に向上させることを目的として、毎年開催されています。
 
 五神真総長による開会挨拶では、本学が共通目標とする「持続可能な開発のための2030アジェンダ」(SDGs)達成のためには、異分野の融合が重要であるとし、教育・研究を推進させる大前提である安全の確保には、本学構成員一人ひとりの安全意識の向上が必要だと述べられました。
 
 講演会の第一部では、東京理科大学研究推進機構総合研究院 関澤愛教授より「大規模地震による火災への想定 ~大学として何を想定しどう備えるか~」というテーマで、本学における関東大震災の被害と復興までの流れを導入とし、大規模地震による被害想定についてシミュレーションを用い解説されました。また、大規模地震が発生しても、関東大震災と同じ状況になるとは限らないため、本学の防災資源を活用するなど、新たな課題を想定する必要があるとご講演いただきました。
 続いて、本学の産業医である環境安全本部 大久保靖司教授より「2018年度事故災害報告」が行われ、本学における事故事例の紹介およびヒヤリハット等の潜在的事故の認識が重要であるとご講演いただきました。
 
 第二部では、JXTG エネルギー株式会社環境安全部 渡辺哲氏より「米石油メジャーから学んだSH&Eの本質」というテーマでJXTGエネルギー株式会社の事故防止への取り組みをご紹介いただき、新たなリスクアセスメントに対する考え方を解説いただきました。これまでの「リスクをゼロにする」という考え方から、「安全は脆いため常にアセスメントが必要」とすることが重要だとご講演いただきました。
 続いて、本学環境安全本部 飯本武志教授より「放射能・放射性物質に着目した安全規制の考え方と論点」というテーマで、我々と放射線・放射能物質との密接な関係を様々な例を用い解説され、放射線分野以外からのアプローチと教育・人材育成の重要性をご講演いただきました。
 
 また、講演に先立ち、本学構成員の安全意識の醸成を目的として学内募集した「第3回環境安全衛生スローガン」の表彰式も執り行われ、総長賞に「身を守る 整理整頓 心の余裕」が選ばれました。
 
 なお、学内外からの参加者は約280名と大勢の方にご参加いただきました。ありがとうございました。



五神真総長による開会挨拶


第一部 関澤愛教授による講演


第一部 大久保靖司教授(産業医)による2018年度事故災害報告


第二部前半 渡辺哲氏による講演


第二部後半 飯本武志教授による講演


第3回環境安全衛生スローガン表彰式
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