ARTICLES

English

印刷

遺骨返還等タスクフォースの設置について

掲載日:2025年10月17日

この度、東京大学は、先住民族の方々の尊厳に配慮した対応を進めるため、「遺骨返還等タスクフォース」を設置いたしました。

東京大学は、1877年の創設以来、日本を代表する大学として、科学技術の進歩に寄与し、近代日本の発展と歩みを共にして参りました。その過程で、研究の一環として、国内外の先住民族の遺骨を収集・保管し、研究調査に用いてきた歴史があります。これらの行為の中には、先住民族の方々のご意向に十分配慮することなく行われたものが含まれ、先住民族の方々の尊厳を深く傷つけることとなりました。本学はこの事実を厳粛に受け止め、真摯に反省し、ここに心よりお詫び申し上げます。

このタスクフォースには、多様な専門性を有する学内の構成員が参画しています。タスクフォースの使命は、本学にある先住民族の遺骨等の情報の整理と調査を進め、「先住民族の権利に関する国際連合宣言」(2007年決議61/295)、「アイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するための施策の推進に関する法律」(平成31年法律第16号)等の国内外の関連法令、国内外の大学及び研究機関での対応方針、国内外の関連学協会等の見解等を踏まえて、遺骨の返還及び返還を求める地域、団体又は個人への対応に関する方針を明確にすることです。

タスクフォースは既に調査を開始しておりますが、保管期間が明治期から今日に至るまで長期に及んでいることから、記録が不十分な場合があります。そのため、精査には時間を要する見込みです。しかし、調査の経過については適宜発表していく予定です。

本学は、世界の公共性に奉仕する大学として、多様性が尊重され包摂される公正な共生社会の実現に寄与することを目指しています。このタスクフォースの活動を通じて、大学の存立基盤と社会的責任を再確認し、真理と平和に貢献する教育と研究を一層促進してまいります。

令和7年10月17日 国立大学法人 東京大学

本件に関する問い合わせ先:contact-tf.adm@gs.mail.u-tokyo.ac.jp

アクセス・キャンパスマップ
閉じる
柏キャンパス
閉じる
本郷キャンパス
閉じる
駒場キャンパス
閉じる