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東大生のSDGs認知度は過去最高の95.8%に TSCP学生委員会が第4回意識調査の結果を発表

掲載日:2023年3月23日

TSCP学生委員会(UTokyo Sustainability)は、「東大生のサステナビリティ意識調査2022」を実施し、2023年3月、結果報告書を公表しました。この調査は、東大生のサステナビリティに関する認知度や環境課題や社会課題に対する考え方を調査するために実施されており、今回は2017年度、2018年度、2020年度に引き続き、4度目の実施でした。調査期間は2022年6月~7月31日で、学務システムUTASの掲示板やメール配信にて周知がされ、東京大学に在籍する1000名の学生が回答をしました。


TSCP学生委員会が作成した「東大生のサステナビリティ意識調査2022」結果速報のポスター © 2023 TSCP学生委員会

主な結果は以下の通りです。
東大生のSDGs認知度は過去最高の95.8%となり、88.5%の東大生は、SDGsの内容を知っていると回答しました。
95.8%(958人/1000人)の東大生が、SDGsを「知っている」または「聞いたことがある」と回答していました。過去の調査での東大生のSDGs認知度は、58%(2017年)→63%(2018年)→87%(2020年)→95.8%(2022年)と推移しており、年々上昇しています。アンケート回答者に偏りがある可能性があるものの、SDGsが採択されてから約7年が経過した現在、東大生にとってSDGsは広く浸透していることがわかりました。


東大生のSDGs認知状況 © 2023 TSCP学生委員会 
東大生の66.0%が就職活動においてSDGsを考慮するとしていました。
就職活動においてSDGsを考慮する東大生は、66.0%(660人/1000人)となりました。女性で考慮すると答えた学生は80.5%(265人/329人)で、男性の58.5%(365人/624人)を大幅に上回りました。これは、前回の調査結果と同様の傾向で、女性はより企業のサステナビリティ取り組みを、就職活動において重要視している可能性があります。TSCP学生委員会委員長の吉野知明(よしの・ともあき)さん(農学生命科学研究科修士2年)は、「友人らと話していても、社会課題解決を就職活動の軸にしている人は多いように感じました。今後、より多くの学生が就職活動などでサステナビリティを考慮することで、学生を採用したい企業にとって、SDGsやESGに取り組むインセンティブとなることを期待しています。」と、学生の意識の高まりが社会にもたらす波及効果について言及しました。



ジェンダー別の就職活動でのSDGs考慮状況 © 2023 TSCP学生委員会
東大生が重要と考えるSDGsは、世界では「1. 貧困」「2. 食糧」「16. 平和」、日本では「5. ジェンダー」との認識が多くなっています。
世界全体の課題として重要視された課題の上位3つは、2018年と2020年両方と同じく、[1]貧困(15.0%)、[2]食糧(15.5%)、[16]平和(15.4%)の3項目となりました。それに加えて[13]気候変動(12.9%)に対する重要度認識も高くなる結果となりました。 日本国内の課題として重要視された課題の上位3つは、2018年の[8]労働、[5]ジェンダー、[7]エネルギーから、2020年の[5]ジェンダー、[8]労働、[3]健康の変化に続いて、2022年は[5]ジェンダー(15.3%)、[7]エネルギー(15.1%)、[8]労働(11.4%)という結果になり、依然として同じ課題が上位に並ぶ結果となっていました。また、例年と同じく、日本国内においては[6]水・衛生(0.5%)の重要度認識は極めて低いという結果となりました。 分析を担当した藤間朋久 (ふじま・ともひさ)さん(工学部2年)は、「社会情勢に合わせてSDGsの重要度の認識に変化が見られたのが印象的でした。SDGsの各項目を達成するために、自分たちにできることを発信していきたいと思います。」と、今回の調査結果を振り返りました。



東大生が重要と考える世界全体と日本国内のSDGsの課題 © 2023 TSCP学生委員会
89.1%の東大生が、東京大学での消費電力削減による省エネ推進を重要と回答しています。
89.1%(891人/1000人)の東大生が東京大学での消費電力削減による省エネ推進を重要と回答しました。そのおよそ半分(427人)は「とても(重要であると)思う」と回答していました。東京大学における低炭素化の重要性は、学生から広く理解されいますがTSCP(東京大学サスティナブルキャンパスプロジェクト)による「学内消費電力量の可視化」や「キャンパス消費電力削減計画の策定・遂行(LED照明などの設備更新)」といった個別的な取り組みの認知度は総じて4割を下回っており、学内の取り組みの積極的な情報発信を、TSCP学生委員会としても行う必要があると感じています。



東大における省エネ推進の重要性の認識状況 © 2023 TSCP学生委員会
東京大学が掲げるGX(グリーントランスフォーメーション)の行動計画は、25.2%の学生しか知りませんでした。
東京大学のGXのコミットメントについて、「詳しく知っている」と回答した学生は5.4%(54人/1000人)、「知っている」と回答した学生は19.8%(198人/1000人)で、合計で25.2%と低水準でした。全く知らないという学生が約半数にものぼり、特に学部生では東大GXの認知度が非常に低くなっています。「UTokyo Compass」の中では、「国際的なGXを先導」「GXを先導する人材の育成」「GXに資する地域・産業との協創」が具体的な行動計画として掲げられており、サステナビリティ課題に関心がある東大生にとっては、これら課題にアプローチする教育・研究の機会が、さらに増えていくことが期待されます。TSCP学生委員会をはじめ、サスティナブルキャンパスの実現に向けて様々な学生活動に取り組んできたLeah Han (はん・りあ)さん(総合文化研究科修士2年)は、「東大のGXはまだまだ十分に学生に浸透していないことが明らかになりましたが、調査にとどまらず、この結果を踏まえ、東大のGXが一歩進んでほしい。」と、次の行動の重要性を話しました。



学部生と大学院生の東大GXの認知状況 © 2023 TSCP学生委員会

調査報告書の公表にあたって、来年度からTSCP学生委員会委員長を務める別木苑果さん(べっき・そのか)さん(教養学部3年)は、「本調査の東大生のSDGs認知度が95.8%に上るという結果から、大半の東大生が、社会課題や環境課題に関心を抱いていることがわかりました。東京大学が目指す理念や基本方針である「UTokyo Compass」の中で、GX(グリーントランスフォーメーション)が具体的な行動計画の1つに位置付けられるなか、大学としての目標は定まってきています。TSCP学生委員会は、大学と学生の橋渡し役としてより多くの関心を持つ学生を東大の動きに巻き込み、GXを加速することを目指し2023年度も活動を進めていきます。」と今後の抱負を語りました。

なお、TSCP学生委員会は「東大生のサステナビリティ意識調査2022」結果報告書の公表に伴い、フルレポートの作成に向けたパブリックコメントを実施しています(2023年4月末頃までを予定)。報告書をお読みいただいたご感想やご意見、ご不明点などあれば、ページ下部の関連リンクに掲載されているフォームからご送信ください。お寄せいただいた声を反映し、2023年度以降に作成予定のフルレポートでは、サスティナブルキャンパスの実現に向けて期待される具体的なアクションや、学内外の好事例についても言及する予定です。

TSCP学生委員会
TSCP学生委員会は、2008年に開始されたTSCP(東京大学サスティナブルキャンパスプロジェクト)の一環で、環境負荷の小さいキャンパスづくりを目指して活動を進めています。TSCP学生委員会は2015年に発足し、東京大学本部GX推進課や施設部環境課TSCPチームの協力を得て、おもに学内の省エネ推進や、学生のサステナビリティ意識の向上に取り組んでおり、現在は、在学生の有志約20名が参加をしています。

関連リンク
「東大生のサステナビリティ意識調査2022」 結果報告書 ダイジェスト版
https://online.flippingbook.com/view/506839498/
「東大生のサステナビリティ意識調査2022」フィードバック回答フォーム
https://forms.gle/khpsRih53AEqxpSS9
TSCP学生委員会 ホームページ
https://utsustainability.wixsite.com/2021
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