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特別展示『アヴェス・ヤポニカエ〈9〉 ― 表現のダイヴァーシティ』

掲載日:2023年8月16日

基本情報

区分 展示
対象者 社会人・一般 / 在学生 / 受験生 / 留学生 / 卒業生 / 企業 / 小学生 / 中学生 / 高校生 / 大学生 / 教職員
開催日(開催期間) 2023年8月12日 — 2023年11月3日
開催場所 その他学内・学外
会場 インターメディアテク 3階収蔵展示室「STUDIOLO(ストレージ)」
東京都千代田区丸の内2-7-2 KITTE2・3F
アクセス:JR東京駅丸の内南口徒歩約1分、東京メトロ丸ノ内線東京駅地下道より直結、千代田線二重橋前駅(4番出口)より徒歩約2分
時 間:11時-18時(金・土は20時まで開館)
  *時間は変更する場合があります
休館日:月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館、ただし8月14日、8月21日は開館)、9月4日-11日、その他館が定める日
参加費 無料
申込方法 事前申込不要
お問い合わせ先 050-5541-8600(ハローダイヤル)

河辺華挙の描いた「鳥類写生図」は粉本、すなわち日本画の手本となる参考資料である。この巻物には様々な鳥の詳細なスケッチが収められ、いわば「紙に描いた標本」ともいえる。

そのタッチは極めてリアリスティックなものであり、鳥の羽毛一枚、脚の鱗一つまでが描かれている。各部の色や羽毛の枚数を指定した絵もある。

一方、そのリアルな描画は、我々が普段目にする定型的な日本画とはあまりに隔たっている。これはすなわち、画家たちは精密な描写からステレオタイプな花鳥画まで、非常に大きな幅を持った表現を行なっていたことを意味する。

今回は「鳥類写生図第二巻」を紐解き、リアルなスケッチから図案化された日本画までが一巻に収められた様子をご覧いただきたい。さらに、同巻に収められた山本正幸(暉山)の描いた鳥に至っては全く画風が違い、より漫画的でさえある。

絵とは細密なものだけが優れているのではない。対象のどこをどう省略し、強調し、デフォルメして「絵」として完成させるか、その過程も画家の技量である。そこには時代や地域を超えたデフォルメの共通性といったものも感じられる。また、それは人間が外界をどのように見ているかを、改めて我々に教えてくれるものでもあるだろう。

主催 東京大学総合研究博物館

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