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中世の『日本書紀』解釈における思想変動─一条兼良『日本書紀纂疏』を中心に

掲載日:2021年11月12日

基本情報

区分 講演会等
対象者 社会人・一般 / 在学生 / 受験生 / 留学生 / 卒業生 / 企業 / 高校生 / 大学生 / 教職員
開催日(開催期間) 2021年11月26日 17時30分 — 19時30分
開催場所 オンライン
参加費 無料
申込方法 要事前申込
こちらのページよりお申し込み下さい。https://hmc.u-tokyo.ac.jp/ja/open-seminar/2021/47-chusei-shoki-hendo/
申込受付期間 2021年11月11日 — 2021年11月24日
お問い合わせ先 東京大学ヒューマニティーズセンター事務局humanitiescenter.utokyo@gmail.com
HMCではフェローの先生方を中心に定期的にオープンセミナーを開催しております。

第47回となる本セミナーでは『日本書紀』が取り上げられます。日本神話を解いた書物としては『古事記』が有名ですが、江戸時代よりも前、国学の隆盛以前においては、むしろ『日本書紀』の方が著名な書物でした。その『日本書紀』を、中世日本屈指の学者であった一条兼良(1402-81)がどのように解釈したのかを、日本思想史がご専門の徳盛誠先生にご解説頂きます。
報告者:徳盛誠(東京大学大学院総合文化研究科講師)
 
【概要】
昨年2020年は、720年に『日本書紀』が完成して1300年に当たる記念の年でした。『日本書紀』は、日本という国とその統治の来歴を、世界の始まりから叙述した著作として、同時期に成立した『古事記』とともに、現代の日本でも広く知られています。他方、比較的知られていないのは、この書物を重視し解釈する試みが早くからなされていて、長い年月にわたってさまざまな解釈や注釈が繰り返され、現代に至っているという事実です。『日本書紀』は八世紀に完成した状態そのままに保存され、二十一世紀まで運ばれてきたのではなく、むしろテキスト的、解釈的な変転を繰り返すことで再生してきたのです。私たちが手にする現代の『日本書紀』注釈書もまたその遍歴の先端にあるといえます。
 
『日本書紀』をめぐるこうした解釈の長い流れはそれ自体、古代を起点として現在なお継続している一つの思想史とみることができます。この思想史は各々の時代を生きた解釈者たちの思想や世界観、さらにその変動のありようを、テキストに即して具体的に検証できるという顕著な特質をもっています。今回は、十五世紀半ばに書かれて一つの画期をなした、一条兼良の『日本書紀』「神代」の注釈書(『日本書紀纂疏』)を中心として、思想史上重要な一つの局面を、テキスト解釈の変容を通じて考えたいと思います。
 
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