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HMC第62回オープンセミナー ジャック・ラカンによる「人間」

掲載日:2022年3月28日

基本情報

区分 講演会等
対象者 社会人・一般 / 在学生 / 受験生 / 留学生 / 卒業生 / 企業 / 高校生 / 大学生 / 教職員
開催日(開催期間) 2022年4月15日 17時30分 — 19時30分
開催場所 オンライン
参加費 無料
申込方法 要事前申込
こちらのページよりお申し込みください。
https://hmc.u-tokyo.ac.jp/ja/open-seminar/2022/62-lacan-on-humanbeing/
申込受付期間 2022年3月28日 — 2022年4月13日
お問い合わせ先 東京大学ヒューマニティーズセンター humanitiescenter.utokyo*gmail.com(*を@に置き換えてください)
東京大学ヒューマニティーズセンター(HMC)では定期的にオープンセミナーを行い、HMCフェローの先生方の研究成果を発信しております。今回は62回目のオープンセミナーとなります。ご関心のある皆様のご参加をお待ちしております。

報告者:原 和之(東京大学大学院総合文化研究科 教授)
ディスカッサント:松本 卓也(京都大学大学院人間・環境学研究科 准教授)
主催:東京大学ヒューマニティーズセンター

概要

精神分析家ジャック・ラカンは、第二次世界大戦後のフランスにおいて精神分析をその基礎から問い直すなかで、言語学、哲学、文学等さまざまな学問分野を参照しつつ新たな理論を提唱し、20世紀の人文思想に広い範囲で影響を与えました。精神分析が「こころ」を対象とし、これを「ことば」によって治療しようとする営みである限りにおいて、その問い直しのためには「こころ」と「ことば」のそれぞれを、あるいはそれら相互の関係を、従来とは異なった仕方で捉えるということが必要となっていました。

二回を予定している講演のうち初回の今回は、彼による「こころ」の再規定が、どのように「人間」を捉える捉え方に変更を迫ったかという点を考えてみたいと思います。ラカンは必ずしも「人間」を主題的に論じる思想家ではありません。彼の議論の中では「人間」よりもむしろ「主体」が問題にされるわけですが、こうした議論の焦点の移動を引き起こすに至った彼の思想形成の過程を見てゆくと、そこにはある一定の仕方で捉えられていた「人間」を根底から問い直すという契機があり、それが後期に現れる特異な「人間」概念──「人間(l'homme)」ならぬ「ニンゲン(LOM)」──にまで反響しているように思われます。

本セミナーでは、このうちラカンの思想形成の初期から中期、「こころ」の科学の認識論的基礎づけから「他者の欲望の欲望」の問題に、さらには「欲望の弁証法」に至る展開についての報告を糸口としつつ、彼の思想を出発点とした「人間」の多様なあり方の理論的包摂の可能性について考察します。
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