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令和5年度 東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程・博士課程入学試験筆記試験における出題ミスについて記者発表

掲載日:2023年2月9日

令和5年度 東京大学大学院新領域創成科学研究科修士課程・博士課程入学試験
筆記試験における出題ミスについて
東 京 大 学

 このたび、令和5年度東京大学大学院新領域創成科学研究科入学試験において、海洋技術環境学専攻における筆記試験の問題の一部に出題ミスがあることが判明いたしました。出題ミスの内容、発見の経緯および本学の対応は次のとおりです。
 なお、この対応による入学試験の合否判定への影響はなく、不利益を被る受験者はおりませんでした。

1.入試実施の概要
 ○試験実施日
  令和5年1月20日(金) 筆記試験(専門基礎科目、小論文)、口述試験(修士課程)
  令和5年1月21日(土) 口述試験(博士課程)
   ※オンライン実施
   ※専門基礎科目は、6問から成り、全問解答させる。
 ○合格発表日
  令和5年2月13日(月)
 ○受験者数
  海洋技術環境学専攻 9名(修士課程 8名、博士課程 1名)

2.出題ミスの内容
 専門基礎科目の第1問において、以下の誤記載(符号の誤り)があった。
 誤記載(符号の誤り)のままだと、与えられた常微分方程式を満たすの解としてしか考えられず、題意であるの例として意図していた三角関数が与えられた常微分方程式を満たさなくなったため、出題ミスとした。

  

   (専門基礎科目 第1問の該当箇所の抜粋)
 

3.出題ミスの発見の経緯
 試験終了後の採点時に、出題者が発見した。

4.出題ミスへの対応
 出題ミスにより解答が困難になった第1問について受験者9名全員正解とする措置を講じた。この措置による合否判定への影響をすべての受験者に対して精査し、その影響が無いことを確認した。具体的には、この措置に基づいた採点合計点分布に対して合否ラインを決定し、この措置の有無により最終合格者変更が起こらないと確認することで、この措置によって不利益を被る受験者は生じていないと判断した。

5.出題ミスが発生した原因
 当該科目の出題者により複数回の確認を実施するとともに、出題者以外の教員を含めて複数の教員により複数回の査読を実施した。さらに試験当日は、問題作成に関わらなかった教員が受験者の目線で実際に試験問題を解いて確認した。しかし、当該問題は典型的な問題であったため間違いはないだろうという思い込みが各教員にあり、題意が正確に受験者に伝わるかどうかという点検および、より難度の高い他の問題の点検に多くの時間を取られたことで、結果的に見落としが起きてしまった。
 また、コロナ禍対応でオンライン入試になり、オンライン試験監督に教員が動員され、試験当日、実際に問題を解く教員数が手薄になったことも遠因にあると思われる。

6.再発防止対策等
 点検体制の各種の検討および強化を行っていたところではあったが、今回の事態を踏まえ、問題をチェックする体制や手順について再度検討し、再発防止を徹底する。 具体的には、出題ワーキンググループのメンバーによる確認作業では、模範解答なしに実際に試験問題を解いたのちに、出題者に解答の過程を板書させ、それを出題ワーキンググループのメンバー全員で精査し、詳細な模範解答を作成することで、試験問題を完全なものとする。専攻入試本部と出題ワーキンググループ主査による確認作業の時間をより多く確保し、模範解答なしに一定の時間をかけて試験問題を解いたのちに、試験問題と模範解答を照合しながら、チェックリスト、および過去のミス事例を用いて全問題を確実に点検し、その結果を記録に残す。また、オンライン入試を継続する場合でも、試験当日の問題点検教員を増強する。
 
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