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令和3年度 東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程入学試験 口述試験Bにおける出題ミスについて記者発表

掲載日:2020年9月4日

令和3年度 東京大学大学院情報理工学系研究科修士課程入学試験口述試験Bにおける出題ミスについて
 
                                   東 京 大 学
 
 
 このたび、令和3年度大学院情報理工学系研究科入学試験において、システム情報学専攻修士課程における口述試験Bの問題の一部に出題ミスがあることが判明しました。出題ミスの内容、発見の経緯及び本学の対応は次のとおりです。
 なお、入学試験の合否判定においては、不利益を被る受験者がないように措置いたしました。
 
1.入試実施の概要
 ○試験実施日 令和2年8月17日(月)口述試験A及びB
        令和2年8月18日(火)又は19日(水)口述試験C
  
  ※オンライン口述試験は、口述試験A、B及びCからなる。数学に関する口述試験A、専門科目に関する口述試験B、口述試験A、Bおよび研究計画について総合的に問う口述試
            験Cにより構成されている。口述試験Bは6問中1問を選択する。
  ※口述試験A及びBは、オンラインで画面表示された問題に解答する(口頭でのやり取りはない)。
   各試験時間終了後、解答用紙を指定された場所にアップロードする。
  
 ○合格発表日 令和2年8月31日(月)
 
 ○受験者数 56名(31名)
  ※カッコ内の数字は、受験者のうち出題ミスのあった問題を選択した受験者数の内数。
 
2.出願ミスの内容
 令和2年8月17日(月)に実施した、口述試験Bにおける選択問題第3問(制御工学)で出題した(1)(b)の設問で次のような誤りがあった。
 
【日本語版の問題】
     
         
【英語版の問題】
 

 第3問(1)(b)では、(1)(a)で計算した伝達関数と単位ステップ入力を用いて、まず偏差E(s)を求めた上で、定常偏差e(t→∞)を解答することを意図していたが、上記の誤りによって、単位ステップ入力に対してE(s)のみ計算した解答があった。そのため、本問題では単位ステップ入力に対しE(s)を計算した解答、およびe(t→∞)の双方の解答を、偏差について理解しているものとして、口述試験Cにおいて試問を実施した。
 
3.出題ミスの発見の経緯
 口述試験Bの終了後、当日メールにて受験者の一人より指摘があった。関係者間で内容を検討した結果、上記の誤りがあると判断した。
 
4.出題ミスへの対応
 試験は口述試験A及びB(8月17日)、C(8月18~19日)から成っているが、ミスは口述試験Bで発生し、その日のうちに判明したため、口述試験Cで必要な対応を取った。
 今回、口述試験はA、B、Cに分けて行ったが、A、B、C各々で評価をするのではなく、口述試験全体で評価をしている。口述試験Bでこの問題を選択した受験者が試験問題の誤りで不利益とならないよう、口述試験全体の評価で配慮した。
 なお、システム情報学専攻修士課程口述試験受験者全員に対して、合格発表日当日、出題ミスの発生及び出題ミスの内容や対応を口述試験者専用サイトに掲載した旨、メ―ルにて連絡した。
 
5.出題ミスが発生した原因
 コロナ禍に伴う社会情勢の変化により、入試実施方法(オンラインで実施)の確定が遅れたため、(1)例年と比較してのタイトなスケジュール、(2)実施形式の大幅な変更、(3)その変更に伴うチェックのための人員不足により作問時のミスが見逃され、今回の事案が発生したと認識している。
 当該出題ミスは、作問後に複数の教員による査読、模擬解答を複数回実施したが、途中で修正を行った他の問題に注目してしまったため、ミスを見落とす結果となった。
 
6.再発防止対策等
 今後は、入学試験問題の作成に当たってこのようなことが再発しないよう、今回のミスの発生した経緯を関係教員間で共有する。さらに例年と同様スケジュールに十分余裕をもって作問作業を行うとともに、どのような実施方法であっても、ミスの防止・早期発見を含め確実に実施できる体制を構築する。
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