
書籍名
わが国最古の「大学の森」 東京大学千葉演習林のすべて
判型など
245ページ、四六判
言語
日本語
発行年月日
2014年3月
ISBN コード
978-4903321196
出版社
東京大学演習林出版局
出版社URL
学内図書館貸出状況(OPAC)
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東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林は、森林や樹木、林業に関する教育・研究の場を提供することを目的として設置されています。近年は、大学関係者だけでなく一般の方を対象に、森に親しみ森林に関する最新の知識を伝える役割も担っています。東京大学演習林は全国7か所に設置され、それぞれに特長と個性を持った教育・研究・社会連携活動を行っています。
その中でも、1894年 (明治27年) に創設された千葉演習林は、日本の大学演習林の中でも最も早く設立された演習林で、2014年に120年周年を迎えました。本書はその120周年を記念して作成されました。本書「東京大学千葉演習林のすべて」は、長い歴史を持つ千葉演習林ならではの多くの方々の想いのこもった過去のあゆみの紹介とともに、房総半島南部の森林を解説しながら、これまでに蓄積された森林にかかわる情報を基礎に現在行われている様々な研究・教育・社会連携を紹介する構成となっています。
第1章では、千葉演習林の歴史といまとして、第1節では概要、第2節では歴史が書かれています。第2章では、千葉演習林における近年の取り組み―森林学あれこれとして、第1節では森林の管理と林業、第2節では森林の主役、植物の実態とその保全、改良、第3節では森林に棲む動物たちの世界、第4節では森林から見る水と物質の循環―森林水文学、第5節では木材を使うための機械と技術―森林利用学となっており、森林林業についての知識も得ることができます。カラー写真やコラムもふんだんに挿入されており、ぱらぱらと眺めても、じっくりと読みこんでも楽しめる本となっています。
東京大学演習林出版局では、東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林という1つの附属施設が独自に運営しているユニークな出版局です。この出版局では、主に演習林の教職員や関係者が著者となった書籍、リーフレット、ブックレットなどを発行しており、各出版物の概要は演習林のウェブサイト(https://www.uf.a.u-tokyo.ac.jp/publish/)から見ることができます。現場をよく知る演習林教職員が執筆した書籍は読みごたえがあり、大学演習林に行く際に、事前にその演習林に関する書籍やブックレット、リーフレットなどをご覧いただくことで、演習林をより深く楽しむことができると思います。なお、東京大学演習林出版局の書籍は、農学部生協、駒場生協で購入することができます。
(紹介文執筆者: 農学生命科学研究科・農学部 准教授 後藤 晋 / 2021)
本の目次
第1章 千葉演習林の歴史といま
第1節 千葉演習林の概要
第2節 千葉演習林の歴史
第2章 千葉演習林における近年の取り組み-森林学あれこれ
第1節 森林の管理と林業
第2節 森林の主役,植物の実態とその保全,改良
第3節 森林に住む動物たちの世界
第4節 森林から見る水と物質の循環-森林水文学
第5節 木材を使うための機械と技術-森林利用学
おわりに
まとめと今後の展望
関連情報
https://www.forestry.jp/forestryheritage/2013-3077/
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ハイキング委員会リレーエッセイ: 東京大学千葉演習林の紹介 (千葉県勤労者山岳連盟『ちばニュース』 2018年11月)
https://www.cwaf.jp/wp/wp-content/uploads/chiba_news_2018-11-1.pdf
日本の林業遺産を知ろう! 大学演習林発祥の地 浅間山~千葉県鴨川市清澄~ (林野庁情報誌『林野-RINYA-』 2018年8月)
https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/kouhousitu/jouhoushi/3008.html
https://www.rinya.maff.go.jp/j/kouhou/kouhousitu/jouhoushi/attach/pdf/3008-2.pdf