ARTICLES

印刷

平成31年3月12日(火)に藤野陽三名誉教授(社会基盤学専攻専攻)が「長大な構造物の振動現象の解明と制御」で日本学士院賞を授与されました。

掲載日:2019年3月13日

日本学士院における授賞制度は、明治43年に創設され、学術上特にすぐれた論文、著書その他の研究業績に対して授賞を行っております。

<日本学士院賞 受賞理由>
研究題目:長大な構造物の振動現象の解明と制御

橋梁などの長大な構造物においては地震や風などにより様々な振動が発生しますが、藤野陽三氏は計測に基づき、いくつもの未知未聞の特殊な振動現象を発見し、原因を解明し、その対策につなげました。例えば、橋の微小な揺れが群集の同期歩行に繋がり有意な振動に成長することを、画像技術を用いて世界で初めて明らかにしました。この研究は、その後2000年に発生した、橋の閉鎖につながるミレニアムブリッジ(ロンドン)の歩行者による過大振動を予測する先見的なもので、数理科学的な現象解明を先導しました。また、振動制御の分野でも、同調液体ダンパーなどの新しい制御方式、同調質量ダンパーや免震構造などの性能評価法を提案し、それらは内外の長大な構造物で幅広く適用されてきています。振動計測を発展させ、既存構造物の状態監視技術につながる構造ヘルスモニタリングにおいてもレーザー非接触方式などを開発しました。これらの一連の成果を踏まえ、「構造制御学」という新しい分野を確立させ、正しく、この分野を世界的に主導してきました。

http://www.japan-acad.go.jp/japanese/news/2019/031201.html#006

日本学士院賞について:http://www.japan-acad.go.jp/japanese/activities/index.html

日本学士院:http://www.japan-acad.go.jp/

 

関連リンク

アクセス・キャンパスマップ
閉じる
柏キャンパス
閉じる
本郷キャンパス
閉じる
駒場キャンパス
閉じる