東京大学・日本財団共同制作 『プラネット・ブルー』公開
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター(センター長:田中智志)と日本財団(会長:笹川陽平)は、海洋の魅力と生命にとっての大切さを伝える映像シリーズ作品『プラネット・ブルー』を2021年7月21日(水)に公開しました。
■ 制作の背景
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センターは、「海洋と人類の共生」を目指し、学校や水族館などでの海洋教育の実践研究を行っています。東京大学の研究者がもつ様々な専門性を活かし、海洋教育の理念や知識内容を専門的知見から深める研究プロジェクトも実施しています。『プラネット・ブルー』は、その活動の一環として作成したものです。
今日、海洋にかかわる様々な環境問題が広く認識されつつありますが、人類を含む生命一般にとって海洋とはどのような存在かという前提的問いはいまだ十分には意識されていません。他方で近年日本人の「海離れ」の傾向が指摘され(*1)、さらに2020年2月以来、学校教育での海の体験学習に対する制約はコロナ禍において増加していると考えられます。
このような状況においてこそ、生命と地球にとっての海洋に目を向ける糸口となる興味と学びの扉を、社会に向けてより多く、そしてより多様な形で提供する必要があると考え、本作を制作しました。
*1 日本財団「「海と日本」に関する意識調査」(2017年)および「「海と日本人」に関する意識調査」(2019年)
■ シリーズ概要
『プラネット・ブルー』は、地球の海洋の起源に遡り、今日の最先端の地球惑星システム科学の研究知見を紹介しながら、海洋をめぐる現代的課題との関わりを総合的に描く映像シリーズ作品(全6作)です。中学生を主対象としながら、子どもから大人まで楽しめるドラマ仕立ての作品に仕上がっています。各作品は余暇時間の視聴が可能な11~19分で、内容が相互に独立なため興味関心に合わせた視聴が可能です。
■ シリーズ各作品の概要
通常の学校教育では出会わない「スノーボールアース」の仮説(地球全球が白く凍結したとするもの)や、2020年12月に帰還した「はやぶさ2」(JAXA)のプロジェクトと海洋のかかわり、地球温暖化や環境汚染などの環境問題など、各作品で異なるトピックに焦点をあてています。各作品のサブタイトルと監修者は以下の通りです。
・第1作「海という奇跡」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・茅根創
・第2作「謎に包まれた海の起源」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・橘省吾
・第3作「宇宙から知る海」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・橘省吾
・第4作「白い海の謎」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・田近英一
・第5作「海がつくる環境」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・田近英一
・第6作「人類と海」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・茅根創
この映像シリーズ作品をきっかけとして、海洋が地球の生命にとってかけがえのない存在であることに気づいてもらうとともに、海洋をめぐる自然科学研究の魅力と、学術的知見に基づく海洋環境問題への取り組みの大切さも感じてもらいたいと考えています。
■ 作品情報
・作品名:『プラネット・ブルー』
・企画・製作:東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター 日本財団
・監修:東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター(全作品) 茅根創(第1、6作) 田近英一(第4、5作品) 橘省吾(第2、3作品)
・制作会社:株式会社千代田ラフト
■ 海洋教育について
四方を海に囲まれた日本は、海から様々な恩恵を受け、海と深いかかわりを持って生活を営んできました。次世代を担う子どもたちへの教育において、海と自分たちとのつながりを学ぶことは大切なことです。
海は地球上の水の97.5%をたたえ、水の循環の大本として地球環境を支え、わたしたちの生命維持に大きな役割を担っています。海は多様な生物やエネルギー、鉱物などの天然資源の確保の場でもあり、レジャーや癒やしの場でもあります。
一方、2011年の東日本大震災による予想を超える津波は、多くの人命と地域社会を奪い、海洋環境に大きな被害をもたらすなど、脅威をもたらす存在でもあります。また、今日では、地球温暖化や異常気象など、地球規模で解決が目指される課題は、海と大きな関わりがあります。このように、恵みとともに恐れをもたらす海について十分に認識し、海と共生する社会をつくっていくことは、今日ますます必要となっています。
■ 本件に関するお問い合わせ先
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター特任研究員 梶川萌
kajikam@p.u-tokyo.ac.jp
■ 制作の背景
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センターは、「海洋と人類の共生」を目指し、学校や水族館などでの海洋教育の実践研究を行っています。東京大学の研究者がもつ様々な専門性を活かし、海洋教育の理念や知識内容を専門的知見から深める研究プロジェクトも実施しています。『プラネット・ブルー』は、その活動の一環として作成したものです。
今日、海洋にかかわる様々な環境問題が広く認識されつつありますが、人類を含む生命一般にとって海洋とはどのような存在かという前提的問いはいまだ十分には意識されていません。他方で近年日本人の「海離れ」の傾向が指摘され(*1)、さらに2020年2月以来、学校教育での海の体験学習に対する制約はコロナ禍において増加していると考えられます。
このような状況においてこそ、生命と地球にとっての海洋に目を向ける糸口となる興味と学びの扉を、社会に向けてより多く、そしてより多様な形で提供する必要があると考え、本作を制作しました。
*1 日本財団「「海と日本」に関する意識調査」(2017年)および「「海と日本人」に関する意識調査」(2019年)
■ シリーズ概要
『プラネット・ブルー』は、地球の海洋の起源に遡り、今日の最先端の地球惑星システム科学の研究知見を紹介しながら、海洋をめぐる現代的課題との関わりを総合的に描く映像シリーズ作品(全6作)です。中学生を主対象としながら、子どもから大人まで楽しめるドラマ仕立ての作品に仕上がっています。各作品は余暇時間の視聴が可能な11~19分で、内容が相互に独立なため興味関心に合わせた視聴が可能です。
■ シリーズ各作品の概要
通常の学校教育では出会わない「スノーボールアース」の仮説(地球全球が白く凍結したとするもの)や、2020年12月に帰還した「はやぶさ2」(JAXA)のプロジェクトと海洋のかかわり、地球温暖化や環境汚染などの環境問題など、各作品で異なるトピックに焦点をあてています。各作品のサブタイトルと監修者は以下の通りです。
・第1作「海という奇跡」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・茅根創
・第2作「謎に包まれた海の起源」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・橘省吾
・第3作「宇宙から知る海」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・橘省吾
・第4作「白い海の謎」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・田近英一
・第5作「海がつくる環境」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・田近英一
・第6作「人類と海」 監修:東京大学大学院理学系研究科教授・茅根創
この映像シリーズ作品をきっかけとして、海洋が地球の生命にとってかけがえのない存在であることに気づいてもらうとともに、海洋をめぐる自然科学研究の魅力と、学術的知見に基づく海洋環境問題への取り組みの大切さも感じてもらいたいと考えています。
■ 作品情報
・作品名:『プラネット・ブルー』
・企画・製作:東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター 日本財団
・監修:東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター(全作品) 茅根創(第1、6作) 田近英一(第4、5作品) 橘省吾(第2、3作品)
・制作会社:株式会社千代田ラフト
■ 海洋教育について
四方を海に囲まれた日本は、海から様々な恩恵を受け、海と深いかかわりを持って生活を営んできました。次世代を担う子どもたちへの教育において、海と自分たちとのつながりを学ぶことは大切なことです。
海は地球上の水の97.5%をたたえ、水の循環の大本として地球環境を支え、わたしたちの生命維持に大きな役割を担っています。海は多様な生物やエネルギー、鉱物などの天然資源の確保の場でもあり、レジャーや癒やしの場でもあります。
一方、2011年の東日本大震災による予想を超える津波は、多くの人命と地域社会を奪い、海洋環境に大きな被害をもたらすなど、脅威をもたらす存在でもあります。また、今日では、地球温暖化や異常気象など、地球規模で解決が目指される課題は、海と大きな関わりがあります。このように、恵みとともに恐れをもたらす海について十分に認識し、海と共生する社会をつくっていくことは、今日ますます必要となっています。
■ 本件に関するお問い合わせ先
東京大学大学院教育学研究科附属海洋教育センター特任研究員 梶川萌
kajikam@p.u-tokyo.ac.jp