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国際研究集会「在外写真史料の研究と歴史学」を開催

掲載日:2019年7月18日

 2019年6月27日(木)、史料編纂所(保谷徹所長)では、附属画像史料解析センター主催(同センター古写真研究プロジェクトと科学研究費補助金「高精細デジタル画像解析による幕末明治初期ガラス原板写真の史料学研究」〔研究代表者谷昭佳〕が共催)により、写真史料をめぐる国際研究集会「在外写真史料の研究と歴史学」を開催いたしました。この研究集会では、古写真研究プロジェクト(代表保谷徹)がこの間取り組んでいる、幕末明治期を中心とする在外日本関係古写真史料の調査・研究の成果を紹介し、あわせて来日中の写真史研究者のルーク・ガートランLuke Gartlan(セント・アンドリュース大学)氏によりオーストラリア所在の日本関係古写真に関するご講演をいただきました。



研究報告をされるルーク・ガートランLuke Gartlan(セント・アンドリュース大学)

 当日は、まず保谷徹(史料編纂所)「高精細画像でみる幕末・明治初期日本ーブルガー&モーザーのガラス原板コレクション」、続いて谷昭佳(史料編纂所)「写真による幕末維新期の日本イメージの形成ー英・仏・独・瑞・伊・墺・露のオリジナルコレクションから」の2報告があり、史料編纂所が海外においてデジタル画像により収集してきた日本関係古写真のうち、特にガラス原板から得られた高精細画像の分析によってはじめてみえてきた幕末・明治初期の新視点を紹介いたしました。
 最後にルーク・ガートラン氏(セント・アンドリュース大学)から「’Underexposed : Photography and Anglo-Australian Merchants in Meiji Japan' 露出が足りない:明治日本におけるオーストリア商人と写真」と題する報告をいただき、これまで未紹介であった南半球のオーストラリアと日本に関係する幕末・明治期の写真を巡る動静が紹介されました。
 会場となった本所大会議室(福武ホール)には、大学・研究機関だけでなく博物館・美術館・図書館、またマスコミやカメラメーカなどから約70名が来場し会場は満員となりました。参加者の専門分野も歴史学のほか情報学や写真学など多様な分野からとなり学際的な研究集会となりました。

 

関連書籍

東京大学史料編纂所古写真研究プロジェクト編『高精細画像で甦る150年前の幕末・明治初期日本』 (東京: 洋泉社、2018年) ISBN: 9784800314079

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