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テレスコープアレイ(TA)実験の10周年記念式典を開催 2018年12月19日、東京大学柏キャンパスで

掲載日:2018年12月28日

 最高エネルギー宇宙線の観測を目指すTA実験の10周年記念式典と記念シンポジウムが12月19日、東京大学柏キャンパスで開かれ、関係者およそ90人が出席しました。
 
TA10_集合写真

 TA実験のサイトは、米国ユタ州の砂漠地帯700平方キロメートルに点在する地表検出器(SD)と三カ所の蛍光望遠鏡(FD)から成り、1020電子ボルト付近の高いエネルギーを持つ宇宙線の観測と、その起源の解明を目指し、2008年から観測を続けてきました。プロジェクトには現在、日本、アメリカ、韓国、ロシア、ベルギー、チェコの6カ国から約130人の研究者が参加しており、2014年7月にはおおぐま座の方向に最高エネルギー宇宙線が多く到来するホットスポットの兆候があることが発表され、宇宙線研などが報道発表を行なっています。

梶田所長「宇宙線起源の解明につながる大きな成果を」 

 柏図書館メディアホールで開かれた式典の冒頭、梶田隆章所長は「TAは国際共同による北半球最大の宇宙線観測装置ですが、場所の確保や現地での作業について、土地の所有者、土地管理局、ユタ大学、デルタ市など多くの皆様のご協力で成り立っており、厚く御礼申し上げます。ホットスポットの確証を得るため、有効観測面積を4倍に拡張するTAx4の建設工事が計画され、来年1月からはSD設置工事が開始されますが、宇宙線の起源の解明につながる大きな成果が上がることを祈念しています」とあいさつ。



松木理事・副学長「世界の学術に貢献し、人類社会全体の発展にも貢献」

 松木則夫・東京大学理事・副学長も「プロジェクトのこのような素晴らしい展開は、東京大学が掲げる東京大学ビジョン2020の『国際的に卓越した研究拠点の創成』、『国際感覚を鍛える教育の充実』に合致しています。宇宙線研究所は最近、国際共同利用・共同研究拠点にも選ばれるなど期待されており、今後も東京大学として、我が国さらには世界の学術に大きく貢献し、人類社会全体の発展にも貢献できるよう、一層の努力を重ねていく所存です」などと述べました。
 
松木理事・副学長


TA実験の研究共同代表者からは感謝の言葉

 さらに、現在のTA実験の研究協働代表者である荻尾彰一教授が所属する大阪市立大学の櫻木弘之・理事兼副学長は、「大阪市立大は、宇宙線研究の草創期より、多くのパイオニアの先生方が貢献してきました。南部陽一郎先生が教鞭を執った本学では今年11月、南部陽一郎物理学研究所を立ち上げました。これらをベースに、今後も宇宙・高エルルギー分野の国際共同研究に取り組んでいきたいと考えています」などと述べました。また、荻尾教授と並ぶもう一人の研究共同代表者であるユタ大学Charles Jui教授は「厳しい自然環境のサイトへのインフラ設置に協力いただいた企業、どんなに辛くても笑顔で報いてくれた若手の頑張りに敬服しています。また、10年間ともに頑張ってくれた研究者仲間、そして実りある研究へと導いてくれた先輩たちにも感謝したいです」などと語りました。
 
櫻木理事兼副学長

Jui教授

 また、プロジェクトに協力した企業9社(インスメタル、オーパックサービス、湘南電子機器、明星電気、カイズワークス、ジーテック、クラレ、京セラ、浜松ホトニクス)の代表に対し、梶田所長から感謝状が贈られました。

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