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次期総長予定者の藤井輝夫理事・副学長が会見

掲載日:2020年10月2日

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2020年10月2日、本郷キャンパスの伊藤謝恩ホールで開かれた記者会見で、次期総長予定者として質問に答える藤井輝夫理事・副学長

2020年10月2日、東京大学は五神真総長の任期満了に伴う次期総長予定者選考のための総長選考会議を開催し、次期総長予定者として藤井輝夫理事・副学長を選出しました。

同日、伊藤謝恩ホールで開かれた記者会見の冒頭の挨拶で、藤井先生は、「大変な重責を担うことになり身が引き締まる思いです」と述べ、「コロナ禍も含め、目の前の困難な状況への対応にあたりつつ、社会の前提が大きく変わろうとする今日、長期的な大学像を描くことも重要だと考えている」と話しました。

また、「これまで私自身は、世界の誰もが来たくなるような学問の場を作っていきたいと言ってきました」と述べ、「こうした新しい学問の場を作っていくということを今後、学内外からの幅広いご意見を伺いながら進めてまいりたい」と続けました。

記者との質疑応答の中で、大学本部で社会連携と産学官協創を担当してきた経験を踏まえて重視することを聞かれ、「現総長の下、いろいろ立ち上がっている学外の企業との大型連携がある。こうした産学連携などについて、しっかりと成果を出して社会に貢献していきたい」と話しました。

また、東大の学生に特に求める力、また伸ばしていきたい力について聞かれ、社会の変化に合わせた「学び直し」の重要性を強調しました。

「非常に社会の変化が速くなってきているので、例えば特定の専門知識を持っていたとしても、有効に使える場面が変わっていってしまう可能性もある。新しく、必要な知識を学び直した上で、学び直したその知識をさらに使いこなしていくという、自分が問われている問いや課題に対して必要な知を使っていく力をつけてもらいたい」と述べました。

大学組織のあり方については、大学の組織的なポテンシャルを高めるため、オペレーションのデジタル化を進めると述べ、「教員に限らず事務職員も有効に使える時間を増やしていきたい」と話しました。

次期総長の任期は2021年4月1日から2027年3月31日までの6年間で、文部科学大臣による任命を経て第31代目の総長に就任する予定です。

藤井先生はスイス・チューリッヒ生まれ、東京育ちの56歳。長年、海中ロボットや、マイクロ流体力学と呼ばれる微小な流路構造を用いて化学、生化学分析や細胞培養等を行う技術の研究を行ってきました。1993年、東京大学工学系研究科から博士号を取得した後、生産技術研究所助教授、理化学研究所研究員などを経て、2007年から現在まで生産技術研究所の教授の職についています。2015年から2018年まで生産技術研究所所長を務め、2018年からは東京大学副学長、2019年からは東京大学理事・副学長として財務、社会連携と産学官協創を担当しています。

今回の総長選考では、第1次総長候補者から選ばれた3名の第2次総長候補について、投票資格を持つ教員による意向投票が2020年9月30日に行われました。有効投票数は1818票、各候補者の得票数は藤井先生が951票、大学院工学系研究科長・工学部長の染谷隆夫教授が635票、自治医科大学学長の永井良三名誉教授が232票でした。

藤井先生の略歴や選考過程に関する詳細については、総長予定者決定に関するプレスリリースをご覧ください。

撮影:尾関裕士

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