ソンマ・ヴェスビアーナ発掘調査プロジェクトの成果報告記者会見を開催 初代ローマ皇帝アウグストゥスの別荘である可能性が高い建物を発見しました!!

「ソンマ・ヴェスヴィアーナ発掘調査プロジェクト」ではヴェスヴィオ山の噴火によって埋没したローマ時代の遺跡発掘調査を2002年から行っていますが、 最近の顕著な研究成果発表の記者会見を4月17日に駒場キャンパスにて開催しました。
最大の成果は、ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスの別荘である可能性が高い建物の一部を発見したことです。
ローマ時代のタキトゥスなどによる歴史書の中に、初代ローマ皇帝アウグストゥスはヴェスヴィオ山の北側に所在した父親が亡くなったのと同じ別荘の同じ部屋で紀元後14年に息を引き取ったとの記述がありますが、 今までその所在が特定されることはありませんでした。
今回、すでに当プロジェクトが調査をつづけてきたヴェスヴィオ山北麓地帯で2世紀の広大な遺構の下に新たな建物が出土し、調査分析の結果アウグストゥス帝時代の1世紀の建造物であることを確定しました。
今後さらにこの建物の調査を進め、2027年の東京大学創設150周年に向けて、皆様にビッグニュースを届けるべく発掘調査を加速したいと思っています。
しかし、その一方で、昨今の大学研究費の削減の影響は本プロジェクトの研究にも影を落とし、必要な規模での継続的な発掘調査が難しくなってきています。
必要な資金を確保するために、東京大学基金のページをリニューアルして、ご寄付のお願いをさせていただいています。
発掘調査はこれからが正念場です。
ひとりでも多くの方々に人類の歴史の重要な1ページの新たな発見者になっていただき、一緒に喜び合いたいと切に願っています。
ぜひご支援ください。
【プロジェクト関係教員】
・村松眞理子(大学院総合文化研究科教授)
・青柳正規(東京大学名誉教授)
・松山聡(大学院総合文化研究科特任研究員)
・杉山浩平(大学院総合文化研究科特任研究員)
・岩城克洋(大学院総合文化研究科特任研究員)
・芳賀京子(大学院人文社会系研究科教授)
・松田陽(大学院人文社会系研究科准教授)