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大江健三郎氏の訃報に接して(総長談話)

掲載日:2023年3月14日

本学の卒業生であり、1994年ノーベル文学賞受賞者である大江健三郎氏の訃報に接し、深い哀悼の意を表します。

大江氏は、本学文学部仏蘭西文学科在学中に「東京大学新聞」に「奇妙な仕事」を発表して作家としてデビューし、1958年に短編「飼育」により当時最年少の23歳で芥川賞を受賞されました。文壇の主導的な立場に立って次々に話題作を発表し、1994年には川端康成氏に次いで日本人で 2人目となるノーベル文学賞を授与されました。以後、反核、障害者の問題など人類の普遍的な課題について発言を続け、国内外で高く評価されてきました。

本学との関わりも深く、2021年1月には自筆原稿など約18,000枚にのぼる資料が本学文学部に寄託されました。これを受けて本学文学部では「大江健三郎文庫」(仮称)を設立し、大江文学を中核とする日本近代文学の世界に向けた研究拠点の位置づけを目指す最中でした。

大江氏の日本文学への多大なご貢献に感謝申し上げるとともに、ご冥福を心よりお祈り申し上げます。

令和5年3月14日
東京大学総長 藤井輝夫

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