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GSIセミナー 寺下和宏「韓国フェミニズムは何を変えたのか?」

掲載日:2026年10月2日

基本情報

区分 講演会等
対象者 社会人・一般 / 在学生 / 教職員
開催日(開催期間) 2026年10月22日 15時 — 16時30分
開催場所 駒場地区, ハイブリッド
会場 対面:東京大学 駒場Iキャンパス18号館4階 コラボレーションルーム1

オンライン:Zoomウェビナー
お申込いただいた方に、ZoomのURLをお知らせします。
参加費 無料
申込方法 要事前申込
参加を希望される方は、ミーティング登録ページから参加登録してください。

対面参加・オンライン参加とも事前に登録する必要があります。
その際、対面参加の場合は、姓名の後に〇印を付してください(記入例:東大 太郎 〇)。

定員:対面20名程度、オンライン100名程度
申込受付期間 2026年9月30日 — 2026年10月22日
お問い合わせ先 グローバル・スタディーズ・イニシアティヴ(GSI)事務局
contact*gsi.c.u-tokyo.ac.jp
※メールを送信する際は、*を半角@マークに変更してください。

第8回 GSIセミナー 寺下和宏
韓国フェミニズムは何を変えたのか? ー社会運動のアウトカム研究からみる成果と課題

【司会】
吉国浩哉(総合文化研究科言語情報科学専攻)
【コメント】
和田毅(総合文化研究科地域文化研究専攻)、國分功一郎(総合文化研究科超域文化科学専攻)
【言語】日本語
【共催】地域文化研究専攻(今回のグローバル・スタディーズ・セミナーは、地域文化研究専攻研究集会を兼ねるものです)
【要旨】
韓国のフェミニズム運動は、さまざまな「成果」を挙げてきたとされる。例えば、性差別的であった民法の改正やDV防止法の成立、ジェンダー・クオータの導入などである。近年では、日本でも文学を中心に「韓国フェミニズム」が紹介され、その力強さが強調されることもしばしばである。他方で、現在の韓国では、若年層における男女間の葛藤が深刻化しており、その違いは投票先にまで及んでいる。この葛藤の背景には、かつて女性団体が導入を推進したジェンダー・クオータに対する若年男性からの反発がある。こうした現状からは、制度の導入を実現しながらも、規範を変えるには至らなかった韓国フェミニズムの現在地が垣間見える。
そこで本報告では、主に民主化以降の韓国におけるフェミニズム運動の帰結を定性的・定量的に検討することにより、フェミニズム運動がどのような条件において、いかなる帰結をもたらすのかを明らかにする。今日、フェミニズム運動では、国内外を問わず、さまざまな形で連帯活動が行われるようになっている。歴史的には、1930年代から米国やヨーロッパを中心に、女性の政治参加を求める運動や、保育・ケア労働の外部化を求める運動が広がり、1960年代には米国の公民権運動のなかで生じた運動を一つの契機として、ウーマン・リブ運動が世界各地で展開されるようになった。近年では、米国の俳優による性暴力の告発を発端とする#MeToo運動が、西欧だけでなくアジア諸国にまで大きく拡大している。これらの運動が社会規範や文化、国際条約等に与えた影響は、これまでの研究でも指摘されてきたとおりであり、その結果、各国の公共政策形成においてもジェンダー主流化(gender mainstreaming)が当然視されるようになりつつある。
他方で、すべてのフェミニズム運動が常に同じような主張を展開してきたわけではない。広くジェンダー平等を求めることもあれば、性暴力や福祉の拡大といった特定のイシューに焦点を当てた運動を展開することもあり、その主張や戦術は地域や時代によってさまざまである。また、これまでの多くの議論は運動の「成果」に着目しており、より中立的な「帰結(outcomes)」という観点からの議論は少ない。このため、フェミニズム運動がどのような条件のもとで、いかなる帰結をもたらしうるのかについての考察は十分ではない。本報告では、特にフェミニズム運動の主張の多様性に着目し、運動が公共政策と有権者の支持に与える影響を検討することで、上記の問いに取り組む。これにより、韓国において若年層のジェンダー葛藤が深刻化した政治的背景を探るとともに、フェミニズム運動が直面する課題を明らかにする。

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