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4歳でも親に勝てる『スイカゲーム』で家族団欒のひとときを|程 涛 淡青色のゲームメーカー.1

掲載日:2026年2月10日

ゲームと東大 ゲームと東大

4歳でも親に勝てる『スイカゲーム』で家族団欒のひとときを

2023年を代表する流行語となった『スイカゲーム』。
開発したのは中国出身のアントレプレナーでした。
家族団欒の願いから始まったゲーム開発と、そこから発展したヘルスケア事業とは?

スマホの低い操作性が事業の発端に

程 涛さん
程 涛さん
issin株式会社別ウィンドウで開く 代表取締役
CHENG Tao

程さんは中国河南省の出身。地方の若者が不利とされる母国の進学事情を踏まえ、日本留学を決めました。大阪の日本語学校に2年通い、2003年に東工大へ。進学した東大の情報理工学系研究科で従事したのは、使いやすいインターフェイスの研究です。

「当時のスマホは操作性が低く、文面のコピーもできませんでした。そこで、ウェブのテキストから直接検索する技術を開発し、修士2年で起業したんです」

記事内に検索結果を埋め込む技術からpopInと命名した会社は、関連記事リコメンドの仕組みを導入して急成長。Baidu JAPANの傘下に入り、天井の照明とプロジェクターが一体となった「popIn Aladdin」を開発します。雪山、水族館、花火大会……とどこでも行った気になれる映像を多数用意し、ポケモンのASMR動画も流せるAladdinは、ホームプロジェクター市場を席巻しました。

「スマホ全盛の世ですが、家族が居間で団欒するきっかけにしたかったんです。この映像コンテンツを拡充する流れで考えたのが、テトリスのような「落ちゲー」でした」

『スイカゲーム』の画面
『スイカゲーム』の画面。単純なのに奥が深く、ハマる人が続出。

居間で流す映像としてのゲーム作り

落としてくっつけることでサクランボ→イチゴ→ブドウ→デコポン……と次第に大きな果物に変身させ、スイカにできれば勝ち。単純な形に至った要因は、ゲーム制作経験がなかったこと、Aladdinのリモコンは複雑な操作ができないこと、そしてもう一つは、当時4歳の娘さんでした。

「幼児が親に勝てればよい思い出になりますが、複雑だと無理。かわいさも重要です。制約から生まれたゲームですが、反響は予想以上。ユーザーの5%、約1万人が遊んでくれました」

手応えを得た程さんはNintendo Switch版もリリース。スマホより競合が少なく、240円の低価格なら人気を得るはずとの読みでした。Aladdinユーザーの実況配信を契機に人気が大拡散し、Switchのダウンロード数が年間1位に。ライト層が遊んだことでSwitch全体の使用率も上がったそうです。

一方で、家族の大病と自身の身体変化を見て健康の価値を実感していた程さんは、ヘルスケアのissinを2021年に起業。入浴後に3秒乗るだけで健康指標となるデータを自動収集する「スマートバスマット」を開発し、8万超の愛用者を得ています。

「意識したのは、体重計を出す面倒臭さと、体重をあまり確認したくないという人情。健康状態を捉えて助言するAIキャラクターも導入し、楽しい健康管理を促しています」

2024年には、スマホのカメラで自身を映して体の動きで操作する『スイカゲーム』エクササイズ版も登場。「日本の市場は公平で、作ったのが誰であろうと、よいモノ、よいサービスなら使ってもらえる」と語る程さん。楽しさと達成感が得られるゲームの特性を活用し、健康という果実を少しずつ大きくしています。

カビゴン柄の「スマートバスマット」
珪藻土入りの「スマートバスマット」。最大8名のデータをアプリで自動管理。
「スマートバスマット」のポケモンモデル4点の画像
カビゴン、メタモンなどが彩るポケモンモデルも人気です。
パーソナルヘルスケアAIの「ウェリー」
ユーザーの健康管理を手伝うパーソナルヘルスケアAIの「ウェリー」。
程さんの推しゲー
三國志IV別ウィンドウで開く』(光栄)
「天下統一の達成感を味わいながら歴史を学んだ一作。劉備で遊ぶことが多かったです」

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