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柏キャンパス一般公開、行ってみた 15の部局が競演する年に一度の祭典を体感レポート

掲載日:2018年12月4日

10月26~27日に行われた柏キャンパス一般公開2018。本部広報課のT(51歳♂6年目)とA(23歳♀1年目)が会場にお邪魔し、全15部局の企画を拝見させていただきました。170超の企画全部に触れるのは無理ですが、各々が遭遇して「いいね」をつけたくなったものについて、感想成分ましましの会話風原稿で紹介します。

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1. 東大生の本棚2018など(柏図書館)
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2. ちりめんウォッチ(大気海洋研究所)
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3. 大気の流れの不思議を実験してみよう(大気海洋研究所)
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4. タッチプール(大気海洋研究所)

T: では印象的だった企画を語っていこう。1は図書館入口へと誘う素敵な階段だ。

A: えーと、ただの階段ですよね。

T: 違う! このガムテープの矢印は「ぜひ来てネ」という図書館ジュニアスタッフの気持ちの表れさ。UTKはUniversity of Tokyo Kashiwa campusの略。柏への愛と誇りを感じたね。館内には、自分が読んで刺激を受けた本を紹介するパネル展示「東大生の本棚」が。『素数ゼミの謎』『ゾウの時間 ネズミの時間』と科学分野の本もあれば、昨年度まで駒場にいた野矢茂樹先生の『哲学の謎』やアランの『幸福論』なんかもあって、興味深かった!

A: 私は1階にあったスタンプラリーの用紙がハリポタみたいで好きでした。

T: 続いて、2は無数のちりめんじゃこから別の生物を探すゲームね。エビやカニは低得点で激レアのフィロソーマ幼生は高得点。没頭するキッズが続出!

A: 3は手裏剣? ハンドスピナー?

T: これは、水槽の水を回してできるうず。回す速さによって○になったり△になったり□になったりするなんて……興奮!4は磯の生物に触れる人気企画。俺はナマコに逡巡したけど、写真の少年は大海研の関係者で、お手のものだった(尊敬)。

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5. 顕微鏡で細胞や生物を観察しよう(新領域生命系)
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6. メダカすくいをしよう(新領域生命系)
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7. サイバーフォレスト(新領域環境系)
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8. サイトーをさがせ!(新領域環境系)


A: 5は何ですか? 白いミミズ?

T: 卵から蛹まで、カイコの成長の軌跡を一覧する展示。脱皮の回数で成長の度合いを表すんだって。6は、恒例のメダカすくい企画でお客さんの相談を受けていた尾田正二先生。メダカの求愛行動を解説する一方、本当の「おいしさ」についても語ってくれた。素敵な笑顔! 7は黄緑ベストの斎藤馨先生が20年以上続けている研究の装置「サウンドコクーン」だ。各地の森のライブ音声をカプセル内で聴いていると心がしみじみとしてきたよ。

A: 8は「ウォーリーをさがせ!」みたい。

T: 斎藤先生の下でマンガによる環境学教育に取り組む内田竜嗣さん(博士課程)の作品。高知新聞社主催の第29回黒潮マンガ大賞受賞者だ! 斎藤先生のほか、研究室から旅立つ仲間を何人も描きこんでいて……「最高かよ!」。

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9. 骨にさわってみよう(新領域環境系)
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10. ソフトマテリアルの世界を体感しよう(新領域基盤系)
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11. 新領域基盤系棟
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12. 触覚の不思議な体験(新領域環境系)


T: 9はシカの頭の骨。縫合線というらしいんだけど、この模様、妙にかっこいいよね!

A: 私のおすすめは11の新領域基盤棟の壁。サイファイっぽくてクールです。

T: サイファイ? ハイサイおじさん的な?

A: Science Fiction、知らないんすか?

T: SFってエスエフじゃないんだ……。

A: 10はソフトマテリアルへの入口として、洗濯糊とホウ砂を使ってスライムを作るコーナー。私は緑のスライムを作って持ち帰り、むにむにしています。12は触れてないのに触った感じがする不思議な鍵盤。仕組みは想像できませんでした。

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13. 三次元可視化システム体験(情報基盤センター)
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14. 廃棄物管理と環境安全教育(環境安全環境センター)
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15. 光とレーザー(物性研究所)
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16. 物性科学とスパコン(物性研究所)


A: 13は3Dゴーグルをつけてビルの風の軌跡を見る企画。情報基盤センターにはOakforest-PACSというスパコンの世界一のトロフィーもありました。柏の森です。  

T: 14は実験などで火が出たときに濡れタオルをかぶせて消す実演。炎が上がってウォッと思ったけどプロは冷静だった。

A: 15はレーザーで空中に絵を描く企画でもらった写真です。ハートを描いてみました。16はスパコンの見学。冷却のため、部屋自体涼しかったです。ドアが開いたので入れるかと思ったら違いました。

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17. クリスタル・ワールドカップ(物性研究所)
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18. わたしの国はこんなとこ(国際化教育支援室柏支部)
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19. 研究棟見学ツアー(Kavli IPMU)
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20. シャボン玉で数学世界(Kavli IPMU)


A: 17は鉱物を擬人化したオリジナルのカードで、ガチャガチャでもらえました。産出する国が割り振られていて、日本は翡翠、私が育ったイギリスはダイヤモンド。その特殊能力は「永遠の輝き」でした。  

T: 昔やってたデビアスのCM……。  

A: 私、物性研のスタンプラリーは全クリして賞品をもらいました。元素表と物性犬の絵を揃えるルービックキューブ。  

T: 物性犬、随所で大活躍だね。チーバくんの隣のカシワニは今回初参加だって!

A: こんなにゆるキャラが好きなのは日本人ぐらいかも……。
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物性研の物性犬

A: 18は世界各国から来た留学生によるお国紹介ブースにいた中国のサンさんです。民族音楽やダンスの実演もあって、お酒を飲みながら観たかったですね。19は見学ツアーで入った藤原ホール。研究所とは思えないお洒落感でした。日本は蛍光灯の白い照明が多いけど、ここは照明が暖色で素敵でしたよ。図書室では本の落下防止柵が地震の揺れに応じて自動的に出てくる仕組みで、驚きました。20はいろいろな図形でシャボン玉を作るコーナーです。  

T: IPMUといえば、特別講演会に登壇した野村泰紀先生の話が情熱的で、マルチバース宇宙論は難解なのにグッときた!

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21. ゲームで記憶力チェック(高齢社会総合研究機構)
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22. 霧箱で見る宇宙からのメッセージ(宇宙線研究所)
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23. VRで神岡鉱山を探検しよう(宇宙線研究所)
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24. スーパーカミオキャンディ


T: 21は機構考案の記憶力を試すゲームに苦心する15歳の少女たち。「サイモン」っていう電子ゲームを思い出したよ。ブースには無料の飲み物や椅子を用意してあり、見学に疲れた多くのお年寄りが憩っていた。さすがは高齢社会を熟知する機構!

A: 22は霧が漂う箱を通過する宇宙線の軌跡を見る企画。係の方が熱心に解説してくれたのに私にはよくわからず恐縮です。23は神岡鉱山の模型ですが、なぜかプーさんの人形が置いてありました。

T: 24は屋外テントで売っていた「スーパーカミオキャンディ」。な、なんと「乳トリノ味」! ピースを増やし500ピースになったスーパーカミオカンデジグソーに挑戦したけど、5分で挫折したよ。あと、アンケートに答えると「ダークマルター」や「ガンマ先ぱい」などの缶バッジがもらえたんだけど、バッジの箱が鳩サブレーの缶だったのがよかった。中の人を身近に感じたね。

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25. 記録で読みとく「東大紛争」(東京大学文書館)
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26. 空間情報の可視化(空間情報科学研究センター)
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27. GPSデータのスタンプラリー(空間情報科学研究センター)
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28. 自動運転バス走行(生産技術研究所千葉実験所)


T: 25は「改革フォーラム」という1969年刊の媒体で、本誌の兄弟的存在だったそう。担当して6年目なのに初見だった……。26は人の活動や交通活動を時系列で模擬表示する展示。ちょっとした神気分に。27はスマホのGPSデータを使うスタンプラリーを説明してくれた台湾出身の陳柏嘉さん(柴崎研究室/修士課程)。好きなアニメは「ぐらんぶる」。

A: 28は路肩から5cmの距離に停車できるという自動運転バス。車内のモニターでハンドルの動きや車外の路肩が近づく様子も確認できて楽しかったです。

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29. チョコレイト・サイエンス(同時開催イベント 未来をのぞこう!)
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30. ごろくろー


T: 29は同時開催の女子中高生向けイベント「未来をのぞこう!」から、物性研「チョコレイト・サイエンス」の一コマ。結晶の形に左右されるチョコのおいしさ・まずさをクッキングしながら実感する、森初果所長も参加の入魂プログラム。女の子だらけの室内に広がる甘い香りに包まれながら、サポート役の院生が引っ込み思案な子を優しく導く姿を目の当たりにして、きっとあの子らは物性科学に目覚めるぞ、と思えたよ。30は帰りのバスに並ぶお客さんたちに名刺を配り感謝の念を伝えていたごろくろー。いい仕事!

A: 河童コスプレの職員さん……。

T: 公認マスコットなんだってば!

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千葉県のマスコット、チーバくん(左)と
柏市のマスコット、カシワニ(右)


※本記事は広報誌「学内広報」1516号の記事から抜粋して掲載しています。
 

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