Naoka Murakami 様 | D&I 応援メッセージ
― UTokyo D&Iキャンペーン2022 ―
ダイバーシティ&インクルージョン(以下「D&I」)推進を通じて、誰もが生き生きと活躍できる魅力あるインクルーシブキャンパスの実現を目指すため、東京大学では3月から「UTokyo D&I キャンペーン2022」を実施しています。本学のD&Iの取り組みにご賛同いただいた方から応援メッセージを頂きましたのでご紹介します。
応援メッセージ
Physician. Assistant Professor at Harvard Medical School, Transplant nephrology, Renal Division, Brigham and Women’s Hospital, Boston, USA Naoka Murakami 様
D&Iが取り上げられるようになり久しいですが、実現には長い道のりです。特に男女共同参画は世界的にも課題が多く、女性医師は男性医師の約75%の生涯賃金しか支払われない男女間の賃金格差が米国でも問題になっています。
日本はどうでしょうか?私が東京大学医学部に在籍した2000年代前半は、女子学生の割合は15%未満でした。医学部教員数となるとさらに女性の割合が少なくなります。改善のためには大学はじめ、社会全体の意識改革、女性の働きやすい労働環境整備、子育てサポートなどが不可欠です。私は医学部のPhD-MDコースに在籍中に出産・育児を経験しましたが、指導教官の清水孝雄先生(元医学系研究科長)はフレキシブルタイム制、今でこそ当たり前になったリモートワーク制を取り入れてくださり、研究を続けることができました。医学系研究科・医学部男女共同参画委員会ではキャリアサポートや懇談会の場を設けて努力を続けています。私も女性医師・研究者のキャリア形成について話す貴重な機会をいただきました。
東京大学のD&I推進運動をきっかけに、女性に対するサポート・意識改革が社会全体に浸透していくことを願っています。