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運動会のオンライン活動ほか |コロナ禍と東大。

掲載日:2020年11月17日

コロナ禍と東大。
活動制限下の取組みから見えてくる新時代の大学の姿とは?
2020年。新型コロナウイルス感染症の影響で、東京大学の活動は想定していたものから大きく様変わりしました。本特集では、このおよそ半年間に東京大学の現場で行われてきた取組みの数々を記録し、ウィズコロナ時代の大学の活動とは何かを考えるきっかけを提供します。

運動会のオンライン活動ほか

コロナ禍における部活の姿を運動会がオンラインで提示

学生の課外活動が大きく制限されるなか、東京大学運動会はオンラインでできる活動を行ってきました。3月下旬から「#最高の自宅待機をしよう」のハッシュタグを使って各部がTwitterでメッセージを発信し、4月4~5日に運動部オンライン合同新歓を実施。4月13日からの1ヶ月間には、家でもできるトレーニングメニューを5つの部が順番に実演して紹介する動画シリーズを展開しました。ラグビー部が教えるプッシュアップバービージャンプ、漕艇部が教えるブルガリアンスクワット、応援部リーダーが教える大車輪(持久力up)など、各部が得意分野を活かす好プログラムでした。5月2日から始めたのは、応援部と各部がいっしょに腕文字でハートを作る「BIG LOVE♡」企画。5月14日に「新型コロナウイルスと大学スポーツ」と題した部員へのインタビューシリーズを開始し、5月29日には公式マスコットが見る人を癒す動画「イチ公と一緒に」を公開。蓄積したエネルギーを爆発させるであろうオフライン活動再開後の東大運動会にご注目を。

応援部チアリーダーズによる開脚スプリットの見本。Twitterの「#東大運動部横断強化プログラム」タグで見られます
アプリ「Heart Photo Maker」を使用し、応援部、硬式野球部、ラクロス部、ホッケー部のコラボで作られたBIG LOVE♡

新型コロナウイルスに関する研究成果を続々発表

感染症の拡大を防ぐために活動制限を余儀なくされたなかでも、大学ではできうる限りの研究活動が続けられてきました。4月8日に活動制限指針をレベル3(制限大)に引き上げて以降も、新型コロナウイルスに関する研究についてだけは、感染防止対策を十分施した上で活動を行ってきました。そうした数多の研究のなかから、これまでに大学としてプレスリリースを行ったものを時系列で一覧します。東大がCOVID-19に挑んだ研究活動の2020年7月末までの軌跡です。

3月18日 新型コロナウイルス感染初期のウイルス侵入過程を阻止、効率的感染阻害の可能性がある薬剤を同定―医科学研究所
5月8日 「肺炎を有するCOVID-19患者に対するファビピラビルとナファモスタットメシル酸塩の併用療法」に関する多施設共同単盲検ランダム化比較試験(特定臨床研究)の開始―医学部附属病院
5月14日 新型コロナウイルスはネコの間で感染伝播する―医科学研究所
5月15日 東京都の抗体陽性率検査結果について―先端科学技術研究センター
5月22日 コロナウイルスの遺伝情報に秘められた機能を解明―アイソトープ総合センター
6月3日 新型コロナウィルスの抗体測定について―先端科学技術研究センター(6月8日に続報)
6月4日 国産ゲノム編集技術CRISPR-Cas3を用いたCOVID-19迅速診断法の開発―医科学研究所
6月23日 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の病態解明/予防・治療法の開発 ハムスターの感染動物モデルとしての有用性―医科学研究所
7月6日 集中治療室での治療を必要とした重症新型コロナウイルス感染症に対するナファモスタットとファビピラビルによる治療―医学部附属病院
7月8日 PCR陽性で無症状で、抗体検査陰性の感染者について―先端科学技術研究センター、アイソトープ総合センター
7月27日 所属病院外において新型コロナウイルス感染症の救援活動を行った医療従事者の心的外傷後ストレス症状に関する調査―医学系研究科

オンライン教材とバーチャル背景画像を公開

生産技術研究所は、4月17日、自宅にいる時間が長い子どもたちに向けてオンライン教材を集めたサイト「ONG STEAM STREAM」を公開しました。学校で習う理科や数学、社会といった「教科・科目」と、科学の社会での意義や役割といった「科学技術と社会」のつながりを実感できる教材です。6月2日には、所内の風景やロゴを配置したバーチャル背景画像を公開。Zoomなどでオンライン会議を行う際の背景画像として、写真7種類+ロゴ、6色の地色+和・英のロゴという計19パターンが利用可能です。

元留学生たちがマスクを病院に寄贈

4月28日、東大に留学していた有志らが1,000枚のN95サージカルマスクを東大病院に寄贈しました。代表して北京校友会事務局の佐野文明さんが病院の岩瀬静雄事務部長に手渡した箱には、ある歌の一節が貼られていました。「舳に立ちて我よべば魑魅魍魎も影ひそめ金波銀波の海静か」(一高寮歌「嗚呼玉杯に花うけて」より)。東大の力を結集して新型コロナという化け物を倒してほしい。そんな想いが伝わります。その後も元留学生からはフェイスシールドなどの寄贈や東大基金への寄附が続いています。

元留学生の皆さん。
贈呈の場には藤井輝夫理事・副学長(右端)も同席しました

東大生のストレスの実態をアンケート調査

ピアサポーターの活動の様子と、活動指針をイメージしたピアサポートルームのロゴ。ストレス調査はこちらから読めます。 https://ut-psr.net/2020/07/07/stress02/

学生同士の支援活動を行うピアサポートルームでは、コロナ禍におけるストレスの実態を訊ねるアンケートを5月12日~18日に実施し、260名の回答を得ました。ストレスを感じる東大生は全体の66%。発散法では運動や散歩を挙げる人が多く、外出自粛で始めたことを聞く質問では1位運動、2位勉強、3位料理との結果に。テーマを決めて話し合う「よもやま語らいゼミ」、Zoomに最適な遊びを持ち寄る「あつまれ駒場の部屋」など、ピアサポーターたちはオンラインで交流を拡げています。

 

シニアが家で健康に暮らすための知恵袋を公開

高齢社会総合研究機構が5月14日に公開したのは、シニアがおうち時間を楽しく健康にすごす知恵、「おうちえ」。健康を守るために高齢者に伝えたい情報を集めた知恵袋です。筋肉の衰えを調べる指輪っかテスト、貯金ならぬ貯筋の勧め、家庭内ウォーキング、パタカラ体操、プチリノベ、隔離部屋の準備、ベランダごはん、家族史作成、地域応援のエール飯、良いこと日記などなど、シニアでなくても気になるアイデアがつまった全48ページは、1 枚ずつでも冊子でもプリントして利用することができます。

 
からだ、くらし、きずな、こころの4章構成。「パパパパパ」と発音することがお口のトレーニングに! http://www.iog.u-tokyo.ac.jp/?p=4844

星野源「うちで踊ろう」と学生・卒業生がコラボ

様々な人が相乗りして大きなムーブメントとなった星野源さんの「うちで踊ろう」には、東大関係者も参加していました。運動会漕艇部は部員たちの自宅トレーニング映像でコラボ。東京大学フォイヤーヴェルク管弦楽団は、この曲で100人のチェロ演奏動画を束ねようと呼びかけ、見事に偉業を達成しました。令和元年度の総長大賞受賞者でピアニストとして活躍中の角野隼斗さんは、軽やかなアレンジで「共演」。数多の作品の中から選ばれ、星野さんのTV番組で紹介されるという栄誉を得ました。

角野さんの作品
https://youtu.be/GGDph7w8q4U
フォイヤーヴェルク管弦楽団の作品
https://youtu.be/80pg13I6H0I

そのほかの注目活動トピックス

5月11日、相談支援研究開発センターの学生相談所は、学生向けのオンライン坐禅会を実施しました。教養学部卒の佐々木奘堂住職が大阪・天正寺からZoomで指導し、参加者95人が各々の居場所で坐禅を組みました。

先端科学技術研究センターでは「バーチャル先端研公開」 (virtualopenhouse.rcast.u-tokyo.ac.jp)を実施しています。VRプラットフォーム「cluster」にログインすると、先端研のVR空間を散歩し、展示を閲覧することもできます。

男女共同参画室は緊急企画 「Stay Home, but our Heart is on Campus!」を5月1日に始動。コロナ禍のなかで頑張る受験生へのアドバイス、コロナ禍での友人や家族との連絡方法など、東大生の生の声を集めて発信しています。

工学系研究科は、ポストコロナ社会の未来構想を構成員に募集し、集まった77件のアイディアをもとに6月27日にシンポジウムをオンライン開催。医療、暮らし、学びの3つに分けて議論を行いました。今までにない研究領域の創出が期待されます。

情報理工学系研究科は、6月25日に「ポスト・コロナの新たな情報化社会へ向けての提言」を公表。7月4日にシンポジウムをオンライン開催し、「もとのシステムに戻さない」との覚悟を含む10項目の提言を行いました。

 

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