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女子の物理系学科進学をはばむ壁とは?

掲載日:2019年6月24日

このシリーズでは、未来社会協創推進本部(FSI)で「登録プロジェクト」として登録されている、国連の持続可能な開発目標(SDGs)に貢献する学内の研究活動を紹介していきます。

FSIプロジェクト 007

 

女子は数学や物理が苦手——。もしかしてあなたも、何となくこんなイメージを抱いていたりしませんか?

 

これまでの研究によれば、数学や物理学の能力は男女でほとんど差がありません。にもかかわらず、大学で物理系学科を専攻する女子が極端に少ないのは厳然たる事実。一体それはなぜなのか?横山広美教授らの研究グループは約1年半前からこの課題に取り組んでいます。

 

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大学の理・数・情報科学系学部における男子・女子学生数の比率を見ると、女子学生の割合が少ないのは世界的傾向といえる。特に日本ではその傾向が顕著で、OECD37カ国中3番目に女性の割合が少なく、男女比はおよそ7:3になっている。

能力に差がないのに、物理や工学を目指す女子が極端に少ないのは、女子の挑戦を阻む、何らかの文化的・社会的な障壁が存在すると考えられ、世界でも研究が進んでいます。

 

「だとすれば、教育におけるジェンダー平等や理工系におけるダイバーシティを実現するために、日本の現状を研究し、その障壁を取り除く必要があります」と、横山先生は強調します。横山先生らは教育心理学のモデルをベースに、専門の科学技術社会論の視点で、文化や社会規範に注目したモデルを開発。検証を続けています。

 

これまでに実施した調査によれば、大学の学科はすでに「男性向き」「女性向き」のイメージでとらえられているとか。たとえば、看護・薬学・音楽美術・歯学・医学・人文科学などは女性向きで、機械工学・物理学・地学・数学などは男性向き。 また、プロジェクトで注目したのは個人が持つ男女平等意識感。この点数が低い人ほど、学科を男女別イメージでとらえる傾向にあります。

 

数学や物理は男子のほうが向いているという社会のステレオタイプ的な理解も問題です。学校の先生や親がそうした状況を理解し、女子に対しては励まし続けることが重要です。特に課題と考えるのは、社会の空気感。数学が得意、物理ができる、といった女子が、「カッコいい」と受け入れられる雰囲気が大事だと横山先生らは考えます。

 

数物系女子はなぜ少ないのか。横山先生らは2020年までに何らかの答えを見つけ、その後の政策提言につなげたいと考えています。

 

このプロジェクトが貢献するSDGs

質の高い教育をみんなにジェンダー平等を実現しよう

横山広美 教授 | カブリ数物連携宇宙研究機構

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